【1】オールド オーヴァーホルト4年がどのようなウイスキーか理解できる
【2】各種飲み方でのレビューが分かる
本日は、ライウイスキーの老舗ブランである、『オールド オーヴァーホルト4年』についてみていきます。ライの整理された味わいが楽しめる、癖の少ない上銘柄です。
オールド オーヴァーホルト 4年について
本銘柄は、ライウイスキーに分類され、200年以上続くライウイスキーの老舗ブランドになります。製造を開始したのは1810年頃とされており、当時は『オーヴァーホルト蒸留所』にて『マナンガヒーラ』という銘柄名で造られていました。そして、現在においてはジムビーム蒸留所(クレアモント蒸留所)にて製造されています。
製造上の主な特徴は、原料のライ麦を59%程使用しており、ライウイスキーとして必要となる51%よりも多く、原料に使用している点です。なお、昔からのレシピを踏襲しており、昔ながらのライウイスキーの味を楽しめるのが魅力です。
ライの老舗メーカーの為、ライの特徴が全面に出ているのかと言えば、そうではないと思います。ライ由来のスパイシーでキレのある味わいがベースになりつつ、樽の木質を感じる風味と繊細でシンプルな味わいの為、比較的さらっと飲めてしまいます。
その為、カクテル等でも重宝されており、ストレートで飲んでも良し、ハイボールにしても良し、ジュースで割っても良し、な自由なスタイルで楽しめる銘柄です。ちなみに、第二次世界大戦時には、米軍の飲み薬として本銘柄が採用されていたとか。価格も手ごろですので、気軽に毎日楽しめます。
ジムビーム(クレアモント)蒸留所について
引用元:Jim Beam Distillery - Whisky.com
おそらく多くの方が一度は聞いたことがるウイスキーであり、蒸留所名にもなっている『ジムビーム』。バーボンウイスキー世界売上No1.であり2014年にサントリーホールディングスが1兆7千億円弱で買収したニュースは当時大きく取り上げられました。流石サントリー。ジャパニーズ、スコッチ、アリッシュ、そしてバーボンと幅広く勢力を拡大しています。
サントリーが現代的なCMを沢山放映しているので、比較的新しい蒸留所なのかな?と思われる方も多いかも知れませんが、本蒸留所の歴史は古く、200年以上前の1795年頃にはウイスキー造りを既に行っていたと言われています。本蒸留所はアメリカ最古の蒸留所である『バッファロートレース蒸留所』と共に、バーボンウイスキーの基礎を作ってきたと言っても過言ではありません。
創業者は18世紀にドイツからアメリカに移住したヨハネス・ヤーコブ・ベーム氏です。本蒸留所からリリースされるウイスキーブランド名には蒸留所歴代オーナーの名前が採用されるケースが多く、例えば、4代目のジェームス・B・ビーム氏から、『ジムビーム』。6代目のブッカー・ノー氏から『ブッカーズ』と名付けられました。
テイスティング
癖が少ない為、どのような飲み方も楽しめると思います。特にハイボールは美味しく、食事とも合わせやすいです。料理の良さをより引き出してくれると思います。
■ストレート
香りについては、軽いバニラ香がありますが、メンソールの様なスーッとした爽快感とバーボン等でよくある接着剤感が目立っています。その他、ライらしい香ばしさがあります。
テイストについては、まずはふわっと甘みが広がるのですが、すぐにライらしい芳ばしさへと変化していきます。全体的にはライの要素が中心であり、シンプルな味わいです。
■少量の加水
ストレートからの大きな変化は無いですが、気持ち多めに加水するとライ由来の穀物感が強くなるように思います。
■トワイスアップ
よりライの穀物感がある、シンプルな味わいになります。煩悩のない飲み物です。
■ロック
スパイシー&ドライです。くどくなく、大人な付き合いができる飲み方です。
■ハイボール
かなり爽快な味わいで、シンプルで美味しいです。ほんのり甘みがあり、ライらしいキレの良さが食事と合わせやすいと思います。料理の良さをより引き出してくれる相棒的存在です。