ウイスキー、時々和食

-CHIKURYA WHISKY-

【アメリカン】ベイカーズ7年を飲む・特徴と各種飲み方・評価について

【1】ベイカーズ7年がどのようなウイスキーか理解できる

【2】各種飲み方でのレビューが分かる

 

 本日は、バーボンを代表する銘柄の一つ、『ベイカーズ7年』について見て飲んでいきます。ジムビーム蒸留所が造る、力強いプレミアムバーボンであり、バーボンの魅力が詰まった銘柄です。

 

ベイカーズ7年について

【樽香が香ばしい7年熟成バーボンウイスキー】ベイカーズ

 ジムビーム蒸留所が誇るプレミアムバーボンの1つであり、力強いボディに凝縮されたバニラの甘さとナッツの濃厚さを備えた銘柄です。

 ジムビームのプレミアムバーボンといえば、『ブッカーズ』を思い浮かべる方も多いと思いますが、ブッカーズと比較しても、価格、入手しやすさ、テイストバランスの観点で優れており、まずは本銘柄『ベイカーズ7年』をお勧めします。

 ジムビーム蒸留所の銘柄は、関係する人の名前を採用する場合が多く、本銘柄もブッカー・ノウの従弟であるベーカー・ビーム氏から名付けられました。

 アメリカンウイスキー蒸留所の貯蔵庫は、高く樽を積んで熟成させる傾向にあり、本蒸留所も上に9段積んでいくスタイルとなっています。また、上に行けば行くほど温度が高く、湿度が低くなる為、熟成が深く、コクのあるウイスキーになる傾向にあります。その為、シングルバレル系のウイスキーやプレミアムウイスキー造りで使用されます。

 本銘柄はその一番よい特等席(8~9段目)で7年間以上熟成させる為、フルボディーで樽の旨味が凝縮された銘柄となっています。樽から吸い込んだナッツや濃厚バニラの旨味を堪能できること間違いなしです。昔と比較して、価格は高くなってきましたが、他のプレミアムバーボンと比較してもまだ手に入れやすい価格帯であり、且つテイストには十分満足させられます。

 
ベイカーズ7年は既に飲んだことがあって、大好きという方は、是非『ブッカーズ』もお試しあれ。製法、テイスト、力強さ等、全てにおいてバーボンの最高峰です。(価格もですね)

 

ジムビーム蒸留所について

引用元:Jim Beam Distillery - Whisky.com

 おそらく多くの方が一度は聞いたことがるウイスキーであり、蒸留所名にもなっている『ジムビーム』。バーボンウイスキー世界売上No1.であり2014年にサントリーホールディングスが1兆7千億円弱で買収したニュースは当時大きく取り上げられました。流石サントリー。ジャパニーズ、スコッチ、アリッシュ、そしてバーボンと幅広く勢力を拡大しています。

 サントリーが現代的なCMを沢山放映しているので、比較的新しい蒸留所なのかな?と思われる方も多いかも知れませんが、本蒸留所の歴史は古く、200年以上前の1795年頃にはウイスキー造りを既に行っていたと言われています。本蒸留所はアメリカ最古の蒸留所である『バッファロートレース蒸留所』と共に、バーボンウイスキーの基礎を作ってきたと言っても過言ではありません。

 創業者は18世紀にドイツからアメリカに移住したヨハネス・ヤーコブ・ベーム氏であり、一族経営で現在まできております。本蒸留所からリリースされるウイスキーブランド名には蒸留所歴代オーナーの名前が採用されるケースが多く、例えば、4代目のジェームス・B・ビーム氏から、『ジムビーム』。6代目のブッカー・ノー氏から『ブッカーズ』と名付けられました。

 

テイスティング

 ドSの方ならストレートが最高!となると思います。しかし、飼いならされていない、野生のウイスキーの為、少量の加水~ロックの何かを施すことを、お勧めします。美味しさは本物です。

 

■ストレート

 107プルーフ=53.5%のアルコール度数であり、香りから力強さを実感できます。ナッツをしっかり炒った香りと丁寧にトーストされた樽香が支配的で、アルコールの押し出す力でより強力にそれらの要素を感じ取ることができます。

 テイストは、口に含むと、旨味が凝縮されたバニラで始まったとおもえばすぐに、ナッツ、トースト、若干のベリー感を感じ、その後アルコールの強い刺激と長い甘い余韻に変化していきます。舌が『ひりひりするが、もう一口くれ!』と言ってきます。

 

■少量の加水

 加水することで、香りもテイストも幅が広がります。その分力強さとはトレードオフの関係です。ストレートと比較して、香りは白樺の様な爽やかな森や木の要素が加わります。またテイストにおいても、ウッディー要素が強くなります。

 

■トワイスアップ

 ウイスキーと同量の水を入れると、ベイカーズ7年の良さが減衰する感じになります。30%までの加水が本銘柄の特徴もしっかり持っていて、お勧めと思います。

 

■ロック

 本当はかっこよく、ストレートで濃縮された味わいを堪能したのですが、量が飲めないので、ロックで良く飲みます。ストレートと割と似たテイストです。若干フルーツ感(なんて表現するのが適切なのかが難しいですが、桃の様な感じ?)が広がるので好きです。

 

■ハイボール

 甘みも、トーストされた樽感もあって美味しいです。一方、もう少し安価な価格帯のバーボンと比較して、テイストに大きな差は無いです。

 

 以上、本日はジムビーム蒸留所が誇る、プレミアムバーボンの1つ、『ベイカーズ7年』を見て飲んで見ました。バーボンはどれを飲んでも同じ味、と感じる方や、バーボンの深みにこれからハマりたいという方は、本銘柄がお勧めです。