【1】ジムビーム ライがどのようなウイスキーか理解できる
【2】各種飲み方でのレビューが分かる
知名度抜群の『ジムビーム』。本日は、本シリーズの中でもライ麦を主原料として造られた、『ジムビーム ライ』について見ていきます。ハイボールでの飲みやすさは怖いレベルです。飲みすぎ注意の銘柄です。
ジムビーム ライについて
本銘柄は、バーボンにおいて圧倒的知名度を持つ、ジムビーム蒸留所が造る、ライウイスキーになります。ライウイスキーとは、原料にライ麦を51%以上使用しているウイスキーになります。(その他の条件は概ねバーボンと同じ)
ジムビームといえば、主原料がコーンのバーボンウイスキーが有名で、おそらく皆さん、スーパー等で白いラベルのボトルが販売されているのを見たり、飲んだりしたことがあると思います。
白いラベルのジムビームは、バーボンらしい甘みと酸味が特徴で、特に酸味の部分において好みが分かれる傾向にあります。一方、本銘柄は酸味はあまり感じず、ライ麦が持っている特徴を色濃く反映しているボトルになります。
ライウイスキーと一言で言っても、華やかな銘柄から素朴な銘柄まで、多彩ですが、本銘柄は昔ながらの製法で造られていると言われており、あえて自分を良く見せようとせず、ライが持つキレの良さと素朴なスパイシーさが中心です。そこに、樽のウッディーさが乗っているので、飲みごたえも良いです。
お勧めの飲み方は、圧倒的にハイボールになります。ウッディーな飲みごたえを持ちつつ、キレの良さと、ミントの様な爽快感が最高です。数日でボトルが空になってしまうと思います。
ジムビーム蒸留所について
引用元:Jim Beam Distillery - Whisky.com
おそらく多くの方が一度は聞いたことがるウイスキーであり、蒸留所名にもなっている『ジムビーム』。バーボンウイスキー世界売上No1.であり2014年にサントリーホールディングスが1兆7千億円弱で買収したニュースは当時大きく取り上げられました。流石サントリー。ジャパニーズ、スコッチ、アリッシュ、そしてバーボンと幅広く勢力を拡大しています。
サントリーが現代的なCMを沢山放映しているので、比較的新しい蒸留所なのかな?と思われる方も多いかも知れませんが、本蒸留所の歴史は古く、200年以上前の1795年頃にはウイスキー造りを既に行っていたと言われています。本蒸留所はアメリカ最古の蒸留所である『バッファロートレース蒸留所』と共に、バーボンウイスキーの基礎を作ってきたと言っても過言ではありません。
創業者は18世紀にドイツからアメリカに移住したヨハネス・ヤーコブ・ベーム氏です。本蒸留所からリリースされるウイスキーブランド名には蒸留所歴代オーナーの名前が採用されるケースが多く、例えば、4代目のジェームス・B・ビーム氏から、『ジムビーム』。6代目のブッカー・ノー氏から『ブッカーズ』と名付けられました。
テイスティング
好みはあると思いますが、基本はハイボールで映える銘柄です。翌日後悔する位、ついつい飲みすぎてしまいます。食事とも合わせやすいキレの良さです。
■ストレート
香りはバーボンらしさがふわっと香りますが、全体としてはライを中心とした穀物感があります。スパイシーであり、ミントやライムの爽やかなフルーティーさも持っていそうです。ほんの少しバーボン特有の接着剤感が顔を出します。
テイストについては、素朴なライ麦らしい特徴です。全体として黒胡椒の様なスパイシーとキレの良さが目立ちます。爽快感とほんのりコーン等の甘みもあります。ストレートでも十分飲めるポテンシャルは持っています。
■少量の加水
ストレートと比較して、よりマイルドな甘みと、より素朴なスパイシーさに変化するように感じます。
■トワイスアップ
より、ライの素朴なテイストが中心になります。飲めないという事もないですが、特徴はあまりないです。
■ロック
バーボン感は相当抑えられて、ライの黒胡椒の様なスパイシーさとキレの良さ、少しアクのあるほろ苦さが中心です。ライが好き!って方でしたら、好みかもしれません。少し、単調で物足りさなを私は感じました。
■ハイボール
うわ~、美味しい。ここにきて、少し持っているバーボンの甘みが良く働きます。ふわっと甘みを持ちつつ、ライらしいキレと胡椒のスパイス感。そしてフルーティーな清涼感。ボトル1本飲み干せそうです。
以上、本日は『ジムビーム ライ』について見てきました。味よし、価格良しの良い銘柄です。バーボンの甘みや酸味が少し重たいと感じる方には、是非お勧めしたい銘柄です。