【1】ティンカップ アメリカンウイスキーがどのようなウイスキーか理解できる
【2】各種飲み方でのレビューが分かる
本日は、見た目がかわいく、持ち歩きたくなる銘柄『ティンカップ アメリカンウイスキー』を見て飲んでいきます。アウトドアで飲むことをコンセプトに造られた銘柄であり、さらっと飲める、気軽さを持っています。
ティンカップ アメリカンウイスキーについて
アウトドアで飲むことをコンセプトに造られた銘柄『ティンカップ アメリカンウイスキー』。特徴としては、バーボンの要素は感じながらも、さらっと飲みやすく、飽きがこない良さがあります。
飲みやすいには理由があります。使用されるウイスキーの原料として、ライ麦比率を高めています。(32%~35%位ライ麦を使用しているのだとか)一般的に、ライベースの場合、すっきりキレの良い味わいになる傾向があります。
さらにこのウイスキーに、姉妹蒸留所のストラナハンズ蒸留所で造られる、シングルモルトを少量合わせて、チャーされた樽で熟成させることで味わいの奥行きを造っています。シングルモルトは数パーセント程度しか使用されていないとの事ですが、ストラナハンズで造られるウイスキーは香りよく、上品な味わいの為、存在感はかなりあります。全体のテイストを良い意味で決定する要素になっています。
キレのよさ、樽由来のキャラメル&はちみつ感、そしてシングルモルトのオレンジピールやスパイス等、自宅用でもアウトドア用でも一度は試す価値のある、良い銘柄と思います。(甘さ中心の濃いめのバーボンがお好きな方には不向きかもしれません。)
ストラナハンズ蒸留所について ※本銘柄で一部使用
引用元:Stranahan's & Defining American Single Malt Whiskey | Distiller
本蒸留所は、アメリカコロラド州の蒸留所であり、禁酒法以降で初めてとなる合法蒸留所となります。創業者は『ティンカップ アメリカンウイスキー』を造った、ジェス・グラバー氏とジョージ・ストラナハン氏になります。
アメリカンの産地といえば、圧倒的にケンタッキー州が有名ですが、コロラド州でも近年ウイスキー造りが盛んに行われております。規模が小さいクラフト蒸留所が中心となりますが、100以上の蒸留所が特徴的なウイスキー造りを行っており、存在感は増してきております。
本蒸留所は、ビール造りがベースとなっております。ストラナハン氏がブルワリーを経営しており、グラバー氏は当時は合法でないウイスキー造りを研究していました。そこで、ストラナハン氏のビールを蒸留したら面白いではないかとグラバー氏が考え、両者で行動したのが本蒸留所の操業へと繋がっていきます。
そのような歴史がある為、原材料の大麦において、ロースト具合が異なる種類のものを複数使用したり、ビール酵母を使用したり、その他ビール造り特有の要素が盛り込まれています。
最近では、国内において、店頭に並んでいるのは殆どみなくなりましたが、本蒸留所が造る『ストラナハン』は贅沢な味わいの、気品に溢れた1本です。
テイスティング
本日は、せっかくなのでボトルに付属されているカップを使用して飲んでみようと思います。見た目からしてかわいいです。このボトルと一緒にお出かけしたくなります!
全体的に軽いので、加水しない方がよいとは思います。それ以外の飲み方、ストレート、ロック、ハイボールはどれも美味しく、そして飲みやすいです。
■ストレート
香りは全体的に強くはないですが、多彩です。まずは、樽由来のキャラメルがあり、その後軽いスパイスとオレンジとオレンジピール等です。繊細なので、自分から香りを取りに行く必要はありそうです。
テイストについては、ライらしいスパイシーさとキレの良さが印象的ですが、優しくシナモンやオレンジ、そしてハチミツを感じます。ストレートでもさらっと飲めてしまいます。個性がすごくあるのではなく、万人受けを目指したバランスの良いテイストです。身体を動かした後にも美味しく飲めそうです。
■少量の加水
あまりストレートからの変化が無い様に感じます。若干、オレンジピール感が増したように思ったり、思わなかったり。
■トワイスアップ
不味くはないですが、薄いです。
■ロック
ボディに厚みが出てくるので、飲みごたえがストレートと比較しても増します。甘みもより広がるように思われます。最後はライのキレがあります。美味しいです。飲み方を変える事で、色々なシーンに合わせられそうです。
■ハイボール
ライ比率が高いウイスキーで作るハイボールは基本美味しいです。知名度が高い銘柄ではカナディアンクラブ等もそうですが、キレが良くさっぱりと仕上がるので、料理にも合わせやすいです。
以上、本日はコロラド州で造られる、代表銘柄の一つ『ティンカップ アメリカンウイスキー』を飲んで見ました。是非、この銘柄と一緒に、お出かけしましょう!