【1】ワイルドターキー ライがどのようなウイスキーか理解できる
【2】各種飲み方でのレビューが分かる
本日は、バーボンで有名なワイルドターキー蒸留所が造るライウイスキーの紹介になります。ライに偏見を持っている、飲まず嫌いしている方にこそお勧めしたい銘柄です。ライのイメージが変わると思います。
ワイルドターキー ライについて
本銘柄は、バーボンで有名なワイルドターキー蒸留所が造る、ライウイスキーになります。ライウイスキーとは、原料にライ麦を51%以上使用しているウイスキーになります。(その他の条件は概ねバーボンと同じ)
一言で、ライウイスキーと言っても種類や特徴は様々であり、本来は一括りにできない位楽しいジャンルですが、マイナスのイメージをまだまだ持たれているケースが多い様に思います。そんな方にこそ、本銘柄をお勧めします。
ライの中では比較的ライトな飲み口であり、みずみずしいハーブ系のグリーンの印象を受けます。しかし、軽すぎる事はなく、ワイルドターキーとしての軸は持っているので、しっかりとした味わいです。
具体的な製法は公表されていませんが、おそらく原料に比較的多めのライ麦を使用していると思います。そこから、ワイルドターキーのお家芸である、強くチャーされた樽にて4~5年程熟成されます。ワイルドターキーは主に50%強(101Proof)のアルコール度数に調整されて販売されますが、本銘柄は40.5%(81Proof)と低めに設定されています。低いアルコール度数にするからこそ、グリーン系の印象や、樽由来の甘み、そしてライのピリッと感を広く感じ取ることができると思います。ライの入り口としては最適な1本です。
ワイルドターキー蒸留所について
引用元:Great Drams Whisky - Age Verification - GreatDrams
本蒸留所はケンタッキー州のローレンスバーグ地区に位置する蒸留所になります。蒸留所の創業は1869年であり、当初はワイルドターキー蒸留所という名称ではなく、リピィ蒸留所という名でスタートしました。その後、オーナーは点々と変わっていきますが、1893年のシカゴ開催のワールドフェアで『ケンタッキーを代表するウイスキー』に選出され、大きく躍進していきます。
しかし、その後ウイスキーにとっては暗黒時代の、禁酒法に翻弄されることとなり、飲料としてのウイスキーの製造は中止せざるを得ない状況に追い込まれます。しかし、禁酒法時代が終焉を迎えると、バーボンとしての伝統を守り続ける事に特に重点を置いて再度製造を開始し、現在の地位を築き上げました。
本蒸留所が製造する『ワイルドターキー』シリーズは、伝統的なバーボンを知るには最適な銘柄であり、本蒸留所の責任者ジミー氏は『私がこのボトルに詰めたものは、バーボンの伝統だ』とおっしゃってられます。是非、伝統的なバーボンを楽しんでみて下さい。
テイスティング
ストレート、ロック、ハイボールがお勧めです。特にハイボールは最高です!加水は少し好みが分かれると思います。
■ストレート
香りについては、まずはやはりライウイスキーだな、と認識するライ特有の香りが中心ですが、その他ふわっとローズマリーを含むハーブの香りが立っています。あとは、ヘビーチャー樽由来の軽快な酸味も感じます。
テイストについても、概ね香りの印象通りです。アルコール度数が低く抑えられているので、力強さには欠ける反面、緑色の軽快さを味わえます。もちろん、余韻のキレは良くピリッとしたライらしい後味です。美味しい。
■少量の加水
加水する事で、全体のトーンが高くなると同時に、ライらしさもより強調されます。ストレートか、加水かは好み次第でしょう。
■トワイスアップ
樽の香ばしさとライ麦の原料のテイストが強調されてくるように思います。
■ロック
クリームの様な甘みが出てきた後に、ライでキレイに切れます。全体的に軽やかで飲みやすいです。人によっては、厚みが無くて単調な印象になるかもしれませんが、概ね良い印象です。
■ハイボール
ライのハイボールはしつこくない甘みとキレの良さでとても美味しいです。特に本銘柄はハーブの清涼感もあるので、爽やかで万能です。