ウイスキー、時々和食

-CHIKURYA WHISKY-

【スコッチ】モンキーショルダー スモーキーモンキーを飲む・特徴と各種飲み方・評価について

【1】モンキーショルダー スモーキーモンキーがどのようなウイスキーか理解できる

【2】各種飲み方でのレビューが分かる

 

 本日は、フレッシュな華やかさが楽しめるモンキーショルダーの、ピートタイプ銘柄について見ていきます。異なる3つの蒸留所のモルト原酒を組み合わせて造られており、甘みとピートのバランスが良い銘柄です。

 

モンキーショルダー スモーキーモンキーについて

モンキー ショルダー スモーキーモンキー 40度 700ml ブレンデッドモルトスコッチウイスキー [並行輸入品]

 本銘柄は、ブレンデッドモルトウイスキーに分類され、異なる3つの蒸留所のモルト原酒を組み合わせることで、造られています。手掛けるメーカーは、初めてシングルモルトをリリースさせた銘柄を扱う、ウィリアム・グラント&サンズ社になり、『グレンフィディック』は世界的に人気が高く有名な銘柄です。

 本銘柄は2017年に英国等で、主にピートが効いたカクテルを作る事を目的ににリリースされ、国内では数年前から飲食店向けとして販売されています。しかし、現在では個人でも購入する事は可能であり、定価よりも若干高いですが、飲食店で飲む金額等を考慮すると十分納得ができる金額で流通しています。

 構成内容は、グレンフィディック蒸留所、バルヴェニー蒸留所、キニンヴィ蒸留所です。グレンフィディック蒸留所の比率が高く、華やかなフルーティーさが中心です。

 通常の『モンキーショルダー』と基本的な構成は同じですが、違う点はピートのテイストを加える為、おそらくバルヴェニー蒸留所が製造するピート原酒を一部使用しています。(ピートにも複数種類がありますが、飲みやすい部類のピート)

 香りについては、通常のモンキーショルダーの華やかさとは違い、ピートの主張が強い事に驚かれると思います。通常のモンキーショルダーで感じる青りんごや洋ナシ感はピートの奥にうっすらあるような感じです。

 一方、テイストについては、香りの印象よりもモンキーショルダーらしい柑橘系の爽やかさ、華やかさもあり、良い塩梅でピートが効いています。通常のモンキショルダーはハイボールが非常に美味しいですが、本銘柄はロックの方が華やかさとピートのバランスが良いように感じます。(もちろんハイボールも美味しいですよ)

 

 通常のモンキーショルダーを飲んだ事が無い方は、まずはこちらから試して頂く事をお勧めします。ピートは効いていませんが、飲みやすく、どのような飲み方でも栄える銘柄です。ウイスキーの魅力が深く理解できる1本です。

 
 プローモーションがとても上手い事でも有名であり、CMはとてもナイスです。(年齢制限の為、直接ユーチューブにてご覧ください)

グレンフィディック蒸留所について

引用元:Glenfiddich Distillery - The Distilleries of Scotland - scotchwhisky.net

 1887年にウィリアム・グラントによって創業を開始しました。ダフタウンの貧しい仕立て屋の息子として生まれたウィリアムは、蒸留所建設に向けてコツコツと資金を蓄え、ダフタウンの外れに念願の土地を購入します。しかし、蒸留所を建設する資金はなく、家族総出で蒸留所建設を開始します。なんと建設にかかった日数は371日だったとか。

 当然、ウイスキー造りで必要となるポットスチルやマッシュタンを新調する資金は無い状況でした。しかし、自身で蒸留所を建設しようとする熱意に惚れた、カードゥ蒸留所のオーナーが古くなったスチルを2基安く譲りました。まさしく、グレンフィディック蒸留所が誕生した瞬間です。そして、翌年のクリスマスの日に初めて蒸留されます。

 以下の写真はグレンフィディック蒸留所のポットスチルですが、様々な種類のものが設置されていることが分かります。これは、色々な場所から中古品を買い集めたことによるものです。

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引用元:2022年 グレンフィディック蒸留所 - 行く前に!見どころをチェック - トリップアドバイザー (tripadvisor.jp)

 

テイスティング

 どのような飲み方でも、美味しいです。モンキーショルダーの華やかさとピートのバランスを重視するのであれば、ロックをお勧めします。飲みやすさではハイボールが良いです。

 

■ストレート

 香りはしっかりとピートを感じる内容になっており、ピートは土や泥系を感じる内容です。奥の方にモンキーショルダーらしい華やかさはありますが、全体としてはピート!です。

 テイストについては、香りの印象よりも華やかさと甘さを感じる内容になっています。前半はバニラ系の甘さ、柑橘系の爽やかさ、青りんご系の華やかさ等です。後半はビターさとピートが支配的です。

 通常の華やかなモンキーショルダーにピートが付加されたというよりも、ピート系のウイスキーに華やかさが追加されたといった感覚です。ピート好きにとってはたまらないと思います。ピート系を飲みなれていないとミスマッチが発生すると思います。

 

■少量の加水

 ストレートと比較して、ピートの味の幅が広がります。煙たい乾いたピートから、泥のニュアンスまで広くとらえる事ができます。

 

■トワイスアップ

 青りんごの華やかさ等も感じる事ができるようになりました。トワイスアップは予想よりも美味しかったです。

 

■ロック

 甘さとピートのバランスがとても良いです。バニラ系の甘み、フレッシュな華やかさ、ピートとビター。美味しいです。

 

■ハイボール

 甘みと華やかさの幅は狭まりますが、上品なバニラ系を中心とした甘みとピートのアクセントが良いです。余韻はビターチョコの様な大人な味わいも持っています。

 
 また、スモーキーモンキーが気に入った方は、おそらく以下の銘柄も気に入ると思います。国内での流通量は少ないですが、傾向は似ており美味しい1本です。