【1】メーカーズマーク46がどのようなウイスキーか理解できる
【2】各種飲み方でのレビューが分かる
手作りを大切にし、原料に冬小麦を使用する事で、優しい味わいに仕上げた銘柄『メーカーズマーク』。その中でも、オーク材を巧みに使用する事で、テイストに深みを作り出した『メーカーズマーク46』について見て、飲んでいきます。絶妙なバランスです。
メーカーズマーク46について
本銘柄は、6年程熟成された原酒に、焦がしたフレンチオーク板を10枚入れて数か月程、追加熟成した銘柄になります。この工程を行う事で、メーカーズマークらしい優しい舌触りと甘みの中に、木の深みが広がる味わいとなります。
メーカーズマークにおいては、バーボンでありながら、主原料の一つであるライ麦を使用せず、代わりに冬小麦を使用している点が大きな特徴となります。ライ麦はスパイシーさを生み出す傾向にありますが、代わりに冬小麦を使用することで、他のバーボンよりも柔らかい甘さを持つウイスキーになります。
また、熟成樽の焼き加減も他のバーボンと比較すると、浅い焼きなので、優しい味わいに繋がる要因となっています。
今回ご紹介する、『メーカーズマーク46』は、メーカーズマークらしいメープルやハチミツ(時々インクの様な)香りと、バニラと冬小麦のやさしい甘さの特徴を持ちつつ、オークらしい木感とコクがうまく調和しています。『46』という数字は何度も本銘柄を造る為に試行錯誤し、46回目のレシピがボトリングされているとの事です。
是非、何気ない日常を少しリッチにしてくれるアイテムとして、楽しんでみてはいかがでしょうか?
メーカーズマーク蒸留所について
引用元:How To Visit The Maker's Mark Distillery Tour (alushlifemanual.com)
アメリカの蒸留所は大規模な工場的なものが多い中、メーカーズマーク蒸留所は昔ながらの手づくりにこだわった、温かみがある蒸留所になります。
キャップから滴る赤い封蝋は手作業で行われており、世界に同じ形状は存在しないものになります。ここからも、メーカーズマーク蒸留所が手作業を大切にしていることが垣間見えます。
引用元:https://www.youtube.com/watch?v=mqZS-hEPE6k
各工程において、特色があるのですが、特に原料を発酵させる際に、歴史が刻まれた木の桶を使用している点が本蒸留所の特徴を表していると思います。このメンテナンスしながら使用されてきた桶と、昔から引き継がれる酵母を使って熟成させることで、メーカーズマークらしさが造られます。
引用元:https://www.youtube.com/watch?v=mqZS-hEPE6k
以下動画は、製造工程について解説されています。映像をみるだけでも楽しめる内容になっています。
テイスティング
オールラウンドで楽しめます。ストレートよし、ロックよし、ハイボールも良しです。メーカーはハイボール&オレンジ系を合わせるを推しているようには思います。
■ストレート
所謂、バーボンと比較すると優しくマイルドな香りになります。複数要因はありますが、主に冬小麦の影響と思われます。
若干のインクの様なニュアンスがふっと香った後に、メープルやハチミツ、バニラ等がメインです。メーカーズマークは昔に造られたものの方が、柔らかく、優しい感じなのですが、昔のメーカーズマークを思わせる雰囲気です。ただ、焦がしたオークの要素も明確に存在します。
テイストについては、メーカーズマークらしい滑らかな甘さが特徴的ですが、通常の銘柄にはないリッチと厚み&深みがあります。絶妙です。冬小麦の良さを理解できる範囲で樽や板の焦がしを絶妙に調整されているのが良くわかります。良いお酒。
■少量の加水
ストレートと比較すると、若干オレンジっぽさが顔を出して来るように思います。
■トワイスアップ
トワイスアップでも、しっかり特徴が理解できる味わいです。少し樽の苦味等が表れてきます。
■ロック
ストレートをぎゅっとした味わいです。オレンジピール感も出てくるように私は思います。これはこれで、いい味わいです。
■ハイボール
香ばしさと柔らかい甘みを含んだハイボールです。46の工程により、厚みもあるので飲みごたえも十分です。
以上、本日は日本でも知名度の高い銘柄『メーカーズマーク』シリーズの中でも、オーク感も絶妙に感じれる銘柄『メーカーズマーク46』でした。コスパ観点では、通常の銘柄の方が良いですが、この絶妙なバランスと完成度の高さを味わって頂きたいです。