【1】ウイスキーの新たな飲み方を発見できる
【2】ウイスキーと黒胡椒(ブラックペッパー)の相性について理解できる
本日は、黒胡椒をウイスキーに漬けこんで、パンチの効いたウイスキーが造れないか試してみたいと思います。
ウイスキーと黒胡椒(ブラックペッパー)について
『ウイスキーと黒胡椒』と聞いて皆さんはどのようなイメージを持たれるでしょうか?ウイスキーに親しみの無い方が聞くと、『美味しくなさそう...』と思われるのではないかと想像します。
一方、ウイスキーとある程度戯れている方にとっては、『ああ、あれね!』とすぐに何を意味しているのか理解できると思います。
ウイスキー界隈で『ウイスキーと黒胡椒』の組み合わせは有名です。理由は、①黒胡椒に似たテイストのウイスキーがある、②ハイボールに黒胡椒をふりかける飲み方がある 為です。
有名銘柄は、『タリスカーシリーズ』となります。実際に、黒胡椒の様なスパイシーなテイストがしますし、黒胡椒をふりかけて飲む飲み方をメーカーが推しています。スパイスが効いて美味しいですし、食事とも合わせやすくウイスキーの楽しみ方が広がると思います。
■黒胡椒のテイストがする銘柄(タリスカーストーム)
chikurya-whisky-tokidokiwasyoku.com
■スパイシーハイボール(黒胡椒をふりかけたハイボール)の作り方
黒胡椒(ブラックペッパー)をウイスキーに漬ける
確かに、スパイシーハイボールは美味しいですし、私も大好きな飲み方の一つです。しかし、本当にこれ以上できる事はないのでしょうか?答えはNoです。人類としてもっとウイスキーと黒胡椒の組み合わせを探求することはできるはずですし、それを実施する為に、猿から人間に我々は進化して、手が自由に使えるようになりました。
その使命を果たすべく、今回は黒胡椒のエキスを存分にウイスキーに移して、飲んでみようと思います。
■Step1:黒胡椒を炒って香りを立たせる
まずは、スパイスを楽しむ為の基本である『炒る』ことで、香りを立たせていきます。焦げない程度に香りが立つまでじっくり弱火で炒ります。とても良い香りがします。只今、朝の4時です。今、日本で黒胡椒を炒っているのは自分だけかもしれません。
■Step2:ウイスキーに漬ける
小瓶に、炒った黒胡椒を入れます。黒胡椒の量に違和感しかないですが、気にしません。とても良い香りが小瓶の中で居座っています。まさか、今からウイスキーが注がれるとはどの粒も想像すらしていないでしょう。
今回は、ピートが軽く効いた、『ジョニーウォーカー レッドラベル』で漬けていきます。コンビニでも購入でき1,500円程度と比較的手頃の銘柄です。
一気に注いで、良い香りを閉じ込めます。黒胡椒の粒達が、『ミルで砕かれて、食事にふりかけられるはずだったのにー』と騒ぎだしています。
『思い通りにいかないのが人生だ!ただ捉え方で全てが変わるぞ!!』と朝4時に、小瓶に向かって叫ぶ誰かの声がしました。
1週間後、想像以上のビジュアルの飲み物が出来上がっていました。おそらく、この黒胡椒の粒達は、不平不満を飲み込み、自分のやれることを懸命にやったのだと思います。
テイスティング
ウイスキーは着色されたりするので、一概に色では熟成年数を測れませんが、ビジュアルとしては熟成年数100年位に思います。
飲み方としては、ハイボールがお勧めです。予想よりも美味しかったです。
■ストレート
香りは、胡椒1色です。アルコールの刺激等すらも感じさせない、胡椒です。むしろ、胡椒以上に胡椒の香りがします。ウイスキーである事すら分からない状況です。
口に含むと、すぐに衝撃が走ります。舌が殴られたような感覚を覚えた後に、胡椒の極めて強いテイストと刺激がやってきます。後半は長い胡椒の余韻と共に、ウイスキーのアルコール度数の刺激が加わります。
量が全く飲めないですが、癖になる飲み物です。おそらく、チェーサーは水ではなく、牛乳や豆乳等が合いそうです。むしろそういった飲み物でないと、この刺激に負けてしまいます。1口で30分位余韻を楽しめます。
漬ける胡椒の量を加減すれば、相当魅力的な飲み物になりそうです。
■少量の加水
加水する事で、胡椒とウイスキーの両方の香りを感じれるようになりました。胡椒の香りもバリエーション豊かです。スパイシーさや甘み等複数の層を感じます。
テイストもストレートと比較し、広がります。胡椒って甘みもあったんだと感じます。とはいえ、後半は相当舌が、麻痺します。
■トワイスアップ
胡椒の酸味を感じるようになります。胡椒を炒って漬けたのが判断できる程度に、冷静に香り、テイストを感じれます。
■ロック
予想以上に、美味しいです。ウイスキー愛好家の0.01%位からは、『これ好きかも』との言葉を引き出せそうです。冷やすことで、トーンが低くなるので少量の加水よりも、胡椒の多彩な味わいを感じます。後半に少しのピートとウイスキー感もあるので、癖になります。ただ、5ml位しか量が飲めないです。
■ハイボール
炭酸が弾けるのに合わせて、胡椒、ウイスキーの軽めのピートが口に広がります。ウイスキーというよりは、ジンジャエールの砂糖なしバージョンのように、生姜や胡椒、その他のスパイスの味わいがあります。胡椒を炒った香ばしさもあります。ウイスキーとはジャンルが違うと思えば、美味しい出来です。
以上、本日は黒胡椒(ブラックペッパー)をウイスキーに漬けて飲むでした。想像以上に面白い飲み物ができました。皆さん実施される際は、写真の1/3の胡椒量で1週間以内の期間で漬けるが良いと思われます。
とはいえ、ウイスキーと胡椒のテイストを楽しめる、『タリスカーシリーズ』の偉大さを実感する機会にもなりました。是非、ご賞味ください。とりわけ、『タリスカー ストーム』、お勧めです。