【1】ウイスキーの新たな飲み方を発見できる
【2】ウイスキーと猫じゃらしの相性について理解できる
本日は、どこにでも生えている『猫じゃらし』を使用して、モルト感があるウイスキーが造れないか試してみます。
ウイスキーと猫じゃらしについて
ある日、東京大学の赤門あたりを歩いていると、猫じゃらしが生えていました。『東大付近に生える猫じゃらしは格式が高いんだろうなぁ』となんとなく思いながら歩いていると、犬が格式高いであろう『猫じゃらし』に片足をあげた後に、歩いて去っていきました。なんとも言えない気持ちになりましたが、そこで私はあることをひらめきます。
ウイスキーの原料⇒大麦⇒猫じゃらしに似ている
そこで、私は急いでGoogleで調べます。『大麦、分類』、『猫じゃらし、分類』。そして、ある事実にたどり着きます。
大麦 | 猫じゃらし(エノコログサ) |
---|---|
イネ目 | イネ目 |
イネ科 | イネ科 |
オオムギ属 | エノコログサ属 |
オオムギ | エノコログサ |
イネ目イネ科まで同じなのです。植物の属性には詳しくないですが、少なくとも大枠の分類は同じになります。お酒で例えるのであれば、お酒好き、ウイスキー科(派)位の粒度では合ってそうです。(適当です) そこで、犬が足をあげていないであろう猫じゃらしを数本自宅に持って帰る事にしました。
猫じゃらしをウイスキーに漬ける
持って帰りながら、どのように使用するかを考えます。例えば、モルト(大麦)の旨味を堪能できる、『ブルックラディ』は大麦造りから相当の労力を注ぎ込んでいます。これは、とてもモルト香るお勧め銘柄です。
自分が蒸留所を持っていたら間違いなく、『猫じゃらし』を原料にしたウイスキーを造るとは思いますが、蒸留所でない我が家はできません。その為、拾った猫じゃらしの素材を引き出して、ウイスキーに素材の旨味を移すことで、モルト感(猫じゃらし感)あふれるウイスキーにしていきます。あくまでも、ゴールは使用するウイスキーを現状よりもモルト感があるウイスキーにする。です。
※酒税法上、麦等の穀物で漬け込むことは違法となります。一方、猫じゃらしは社会通念上、食用、麦とは認知されていないと解釈しております。また付着した酵母等が死滅する様に処理をしており、漬け込み前と漬け込み後のアルコール度数に変化がないこと等確認済みとなります。
■Step1:猫じゃらしを炒る
しっかりと洗った猫じゃらしの水気をふき取り、炒っていきます。本当のウイスキー造りでは大麦を発芽させる等の複雑な工程がありますが、あくまでも風味が付けばよいので炒って、麦の香りを引き出していきます。
■Step2:香りを嗅ぐ
明らかに、麦の香りはしません。魚の太刀魚を焼いたような香りがします。出来上がりが心配でなりません。
■Step3:ウイスキーに漬ける
炒った猫じゃらしを小瓶にいれます。
そして、今回はお酒好きであれば一度は飲んだ事はあるであろう『サントリー角』で漬けていきます。漬ける日数は1週間としておきます。
テイスティング
物好きであれば、美味しいと感じると思います。飲める許容範囲内で、たたみ感を堪能できます。
■ストレート
香りは、モルト感とは程遠いですが、角に深みとシングルモルトらしい重みが出たことは確かです。後半にらっきょ、たたみ、みりん、若干のドブと稲感。ウイスキーでは聞いた事がない言葉が並びます。太刀魚も感じます。
テイストに関しては香りよりも普通であり、前半は角、後半にたたみ、みりん、そして藁を感じます。余韻は米の甘さもあります。飲めなくはないといった感じです。
■少量の加水
加水すると、たたみの甘さがでてきます。若干、太刀魚が出てくるのが不快です。
■トワイスアップ
香りが雑草溢れる様になります。昆布要素もありそうです。ねこの毛の香りもします。テイストは、モルトではなく雑草の甘みがあります。
■ロック
香りは、変わらずたたみ、太刀魚ですが、テイストに藁の甘み、たたみの甘みをより感じます。美味しくはないですが、なんとなく田舎を思い出す味です。
■ハイボール
たたみ香る、ハイボールです。この飲み方が一番個人的には苦手です。
以上、本日は猫じゃらしをウイスキーに漬けて飲むでした。飲めなくはないですが、モルト感というよりかは、たたみと若干の癖があるウイスキーです。ちなみに、猫じゃらしの花言葉は、『愛嬌、遊び』の様です。
真面目に、ウイスキーの紹介もしているので、是非他のページもご覧ください。