ウイスキー、時々和食

-CHIKURYA WHISKY-

【スコッチ】アードモア レガシーを飲む・特徴と各種飲み方・評価について

【1】アードモア レガシーがどのようなウイスキーか理解できる

【2】各種飲み方でのレビューが分かる

 

 本日は、コンビニ等でも購入できる、ティーチャーズのキーモルトである『アードモア レガシー』について見て、飲んでいきます。シングルモルトの中では比較的購入しやすい価格帯でありながら、食事に合わせやすく、飲み方のバリエーションも広い銘柄です。

 

アードモア レガシーについて

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 ティーチャーズのキーモルトであり、本銘柄を飲めばティーチャーズのテイストの由来が理解できるシングルモルト、『アードモア レガシー』。ハイランド地方では珍しい、ピートが効いた銘柄となります。また、親会社のサントリーも『スモーキー4』として、ボウモア、ラフロイグ、カネマラ、本銘柄をプロモーションしています。

 サントリーではスモーキー4と呼んでいますが、本銘柄は地元の山で採れる、癖がすくないピートを使用している為、海の近くで採れるピートを使用するボウモアやラフロイグとは全く違った仕上がりとなっています。

 更に、ピートの炊き込み量もそこまで多くなく(12~14ppm)、且つ、ピート原酒以外に、ノンピート原酒を製造しブレンドしている為、落ち着いたすっきりしたテイストがベースです。そして、奥に優しいスモークさを感じます。

 比較的加水に強い銘柄であり、ストレートで飲んだ際はバーボン樽由来のバニラ感を感じますが、加水するとクリーム感に変化していきます。また、ハイボールにした際には、優しいピートが食欲を掻き立ててくれます。食事に合わせても十分楽しめる万能さを持っているのが本銘柄の強みです。

 
 

アードモア蒸留所について

引用元:Supercritical issues feasibility study for technology at Beam Suntory’s Ardmore distillery

 1898年にティーチャーズの原酒確保の為に操業を開始し、ハイランドでは珍しいピートを使用した原酒を主に製造しています。

 上記の写真を見ればわかるように、のどかな草原に位置する蒸留所ですが、『アードモア』とは岬を意味し、似ても似つかない蒸留所名となっています。その理由は、創業者の住んでいた邸宅の名前が『アードモア』であり、そこに由来するのだとか。

 蒸留所の規模自体はハイランド中では比較的大きいのですが、その地域で採れる大麦、ピートを使用してウイスキーを造る点は、昔も今も変わっておらず、大切にされているポリシーとなっています。とはいえ、規模が大きい為、昔のように自社で原料の準備を行うには手間とコストがかかる為、現在はモルトスターと呼ばれる麦芽製造会社に細かいレシピを用意して原料の確保を行っています。

 今となっては、シングルモルトの『アードモア レガシー』の知名度がありますが、長らくブレンデッド用の原酒だけに注力してきた蒸留所になります。今後は、シングルモルトのラインアップを増やすのか、それとも今の方針を徹底するのか、目が離せません。

 また、もし本蒸留所を訪問されるのであれば、近くの街ハントリーに立ち寄ってみてもよいと思います。街の規模は小さいのですが、素敵なバーが多数あり、ウイスキー好きにとっては隠れ家的存在の場所になるでしょう!

 

テイスティング

 アードモアのポテンシャルはすごいです。どのような飲み方でも栄えます。特にトワイスアップとハイボールが好みです。 

 

■ストレート

 香りはライトでありながら奥ゆかしさがあります。バーボン樽由来の落ち着いたバニラ、ハチミツ、そして透き通るような癖の少ないピートを感じます。テイストについては、バランスの良さが際立ちます。ボディが軽いのでスッと、違和感なく口に入ってきた後に、バニラとハチミツの香り通りのテイストを感じ、最後に優しいピートで整えてくれます。軽いのですが、軽すぎず、香りも余韻も楽しめる、いいお酒です。ティーチャーズを支えているだけはあります。

 

■少量の加水

 加水することで、バニラのテイストから若干クリームのテイストに傾斜します。その後のピートも輪郭がはっきりするので緩急がしっかりつくテイストです。

 

■トワイスアップ

 よりクリーム要素がでてきます。美味しいです。ボディがライトなので、トワイスアップは耐えられないんではないかと思っていたのですが、十分美味しいです。むしろ、トワイスアップの為に作られたんではないかと思える位、良いです。

 

■ロック

 フェノール値(ピートの炊き込み量)と比較して、しっかりピートを感じるテイストになりますが、ピートの癖もすくなく食事とも相性がよさそうです。シーンを選ばず気軽に楽しめる飲み方です。

 

■ハイボール

 流石、ティーチャーズのキーモルト。ティーチャーズのテイストの由来が良くわかります。適度な甘みもあり、上品です。これは和食にも合いますわ。

 

 以上、本日はティーチャーズのキーモルトにもなっている『アードモア レガシー』について飲んで見ました。価格帯もシングルモルトとしては購入しやすく、バランスが良い優秀なシングルモルトです。価格的満足度は高い銘柄です。