【1】スコッチの6大産地について理解できる
【2】6大産地の特徴の概要について理解できる
今回は世界5大ウイスキーの中でも最も有名な、スコッチの生産地について見ていきます。スコッチは大きく6大産地に区分する事ができ、各地域毎に特徴があります。
各地域ごとの詳細は別途解説しますが、本記事で大枠を理解頂けます。
スコットランドについて
スコットランドはイギリスの最北端に位置し、790以上の島々から構成されています。また、アイリッシュ海、大西洋、北海と海に囲まれており、気温も夏は北海道と同程度の14℃~20℃程度。冬は関東と同じ程度の2℃~6度程度と経度の割には温かいです。
この立地と気候がウイスキー造りに適しており、個性豊かなウイスキーを生み出してきました。
スコットランドは北海道くらいの広さしかありませんが、なんと、世界のウイスキー消費量の60%がこのスコットランドで生産されています。
スコッチはモルトウイスキーとグレーンウイスキーに分類する事ができ、両方を混ぜ合わせたブレンデッドウイスキーと単一蒸留所のモルトウイスキーを使用したシングルモルトウイスキーが一般的です。
近年は多彩な個性を有するシングルモルトウイスキーは人気があり、このシングルモルトは地域毎に、蒸留所毎に多彩な個性を有しています。
スコットランド6大産地について
上記の通り、ウイスキーの産地は大きく6つの地域に分けることができます。この6つの地域に100以上の蒸留所があり、1,000種類以上のウイスキーを造っているのです。
それでは、6つの地域を紹介します。
■スペイサイド
スコットランド最大のウイスキー生産地になります。スぺイサイドはハイランドの一部ですが、非常にウイスキー造りが盛んな為、ウイスキーを語る際には切り出して語られます。どれくらい盛んかというと、スコットランドの蒸留所のうち約半数の50程がこのスぺイサイドにあります。
ここまで盛んになった理由は豊かな自然と、イングランド併合後、ウイスキーに重税がかけられた際に、ハイランドで密造が盛んにおこなわれた為です。
この地域のウイスキーの特徴は、花のような、若草のような香りがして、かつ味も非常にフルーティーなものが多い。一例を挙げると、『グレンフィディック』や『マッカラン』があります。
スペイサイド・モルトウイスキーの特徴と銘柄は以下参照下さい。
■アイラ
大小多数の島々が連なる諸島であり、スぺイサイドと肩を並べるほどのウイスキーの聖地。大きさは淡路島程度であるが、8つの蒸留所があり、どれも世界的に有名な蒸留所ばかり。独特のピート香とスモーキーさがあり、『海の香り』がすると表現もされる。好きな人は、アイラから抜け出せなくなる。私も出口が見当たらない状態になっている。
どれも有名すぎる銘柄が多いが、一例を挙げると『アードベッグ』。日本名は『正露丸』(冗談です)
アイラ・モルトウイスキーの特徴と銘柄は以下参照下さい。
■ローランド
イングランドと隣接する地域であり、グラスゴーやエジンバラといった大都市を保有する、都会のエリア。穏やかな気候と、3回蒸留するアイリッシュの影響を受けており、非常に繊細でまったりとした癖が少ない銘柄が多い。一つ銘柄を挙げるとすると、『オーヘントッシャン』。
ローランド・モルトウイスキーの特徴と銘柄は以下参照下さい。
■アイランズ
アイラ島を除く、スコットランドの北岸から西岸にかけて点在する島々で構成されている地域。構成されている島それぞれに蒸留所があり、どれも個性的で一概に味を説明できないが、アイラ同様、海の味がしてスパイシーな銘柄が多い傾向にある。一例をあげると『タリスカー』。
アイランズ・モルトウイスキーの特徴と銘柄は以下参照下さい。
■キャンベルタウン
小さな港町であり、かつては30を超える蒸留所があったが、現在は3か所のみ。(グレンガイル・スプリングバレル・グレンスコシア)ニッカウヰスキー創業者の竹鶴政孝がウイスキー造りを学んだ地であり、かつては『ウイスキーの首都』と言われた。この地のウイスキーは他の蒸留所ではない『しょっぱさ』が特徴。
キャンベルタウン・モルトウイスキーの特徴と銘柄は以下参照下さい。
■ハイランド
地図からも分かる通り、スコットランド北部を占める広大な地域であり、広い為ウイスキーの味や香りに地域的な特徴はない。一方で、スモーキー、フルーティー、スパイシー等いろいろな味を楽しめる。スコットランドのウイスキー文化の発祥の地だけあって、飲みやすい銘柄も多い。
ハイランド・モルトウイスキーの特徴と銘柄は以下参照下さい。
以上、本日は簡単ではありますが、スコットランドの各地域の紹介とウイスキーの特徴につきて記載しました。