【1】アイラ・モルトウイスキーの特徴が理解できる。
【2】アイラ・モルトウイスキー銘柄の一例を知れる。
スペイサイドと肩を並べるほど有名なスコッチの聖地。アイラ・モルトウイスキーは個性がありスペイサイドとは違う楽しみ方ができます。それでは、どのような特徴があり、どのような銘柄があるのでしょうか。見ていきましょう!
アイラについて
■アイラ
大小多数の島々が連なる諸島であり、スぺイサイドと肩を並べるほどのウイスキーの聖地。大きさは淡路島程度であるが、8つの蒸留所があり、どれも世界的に有名な蒸留所ばかり。独特のピート香とスモーキーさがあり、『海の香り』がすると表現もされる。好きな人は、アイラから抜け出せなくなる。私も出口が見当たらない状態になっている。
どれも有名すぎる銘柄が多いが、一例を挙げると『アードベッグ』。日本名は『正露丸』(冗談です)
アイラの位置を知りたい方は以下を参照ください。
アイラの蒸留所について
私の知る限りでは8つの蒸留所があります。どの蒸留所も超有名で、酒屋でウイスキーを眺めることが趣味の方なら全てご存じではないかと思います。
・ボウモア
・キルホーマン
・カリラ
・アードベッグ
・ブルックラディ
・ラガヴーリン
・ラフロイグ
・ブナハーブン
アイラ・モルトの特徴について
アイラ・モルトウイスキーを魅了する理由は、強烈なスモーキーさであり、ピートやヨード香がします。はっきりと好き嫌いが分かれる銘柄が殆どですが、嫌いと思った数年後にドはまりするパターンの多々ある、魅惑系です。
それを表すかのようにラフロイグの蒸留所長は『No half measure』(好きか嫌いかのどちらかしかない)と言っております。
しかし、ただ香りが強烈というだけでなく、青りんご等の味がスモーキーの後にくるという、余韻も楽しめる深い味わいとなります。
主要な銘柄について
■ボウモア
1779年の創業を開始し、アイラ島では最古の蒸留所が作るウイスキー。自家製麦芽に拘っており、約40%が自社のフロアモルティングとなっている。
スモーキーさを表すフェノール値は約25~30pp程であり、アイラ・モルトウイスキーのスモーキーさを持ち合わせながらも、アイラ・モルトの中では中間的な立ち位置。
アイラ島の蒸留所の特徴として、北部は軽め、南部は重めのウイスキーを造っている特徴があり、ボウモア蒸留所はその中間に位置します。
爽やかな塩味とスモークの香りの中に、甘い香りがあるのが特徴。味もレモン系の味わいが広がり、その奥にミントのような爽やかさがあるように感じる。私は、夏にハイボールで飲むのが特に好き。
■アードベッグ
私のアイラ・モルトウイスキーの始まりとなったウイスキー。遡ること、大学生。謎に¥5,000を握りしめ、買える一番高いうウイスキーを買ったときに出会った銘柄。当時は、ウイスキーというものは殆ど知らず、スコッチとは何ぞや、アイラなんて聞いたこともないという状況でした。ただ、買える一番高いウイスキーを買ったというだけでした。
しかし、飲んでみてびっくり!どう味わってもおばあちゃん家で飲んだ『正露丸』の味しか当時の舌ではしなかった。しかし、同時にウイスキーをもっと知りたい!!と思った一杯であった。
飲むと非常にスモーキーさ、ピート香、ヨード香、たばこ?香とスパイシーな味わいであるが、その後バニラのような余韻が残る。いろいろなウイスキーを飲んで、アードベッグに戻ってくると、その奥の深さに痛感させられる。
■ブナハーブン
アイラの中では、比較的新しい蒸留所であり、良くも悪くもアイラっぽくないものの(製法もピートを焚かない)、他のウイスキーにはない上品さがある一品。日本人は好きな方が多いのではないかなと思う程、優しい味わいであり、黒糖のようなしつこくない甘さの中にスイートさがある。
■ブルックラディ
こちらも良くも悪くもアイラ・モルトウイスキーの特徴は少なく、フルーティーでかつスイートな一品。香りは牧草地帯の草原のような香りの中に、青りんごっぽい爽やかな味が広がります。ピート香はかすかに感じる程度。
『雨季には樽はどんどん潮風を吸い込んでいく。そして夏期になると、今度はウイスキーがそいつを内側からぐいぐいと押し返す』(村上春樹 もし僕らの言葉がウイスキーであったなら)という言葉がふさわしい程、かすかにではあるが、潮風を取り込んだ形跡を感じる味わい。
最近では、アイラらしいウイスキーも本蒸留所は造っているので、いろいろな味が楽しめる蒸留所である。
以上、本日はスコッチの中でもアイラ・モルトウイスキーも特徴について見てきました。