【1】ジョニーウォーカー15年グリーンラベルがどのようなウイスキーか理解できる
【2】各種飲み方でのレビューが分かる
ジョニーウォーカーは、世界的に認知されたスコッチウイスキーブランドです。その中でも、『グリーンラベル』はブレンデッドモルトウイスキーに分類され、15年以上熟成された複数のシングルモルト原酒のみを使用。一般的なブレンデッドとは異なり、多層的で複雑なモルト本来の風味を堪能できます。それでは、詳細について見ていきましょう。
ジョニーウォーカー15年 グリーンラベルについて
ウイスキーファンならずとも、その赤いラベルでおなじみの『ジョニーウォーカー』。世界中で愛されるスコッチウイスキーの代名詞的存在ですが、今回ご紹介する『ジョニーウォーカー15年 グリーンラベル』は、通常のブレンデッドウイスキーとは一線を画す、「ブレンデッドモルトウイスキー」として位置づけられます。
ブレンデッドモルトウイスキーとは、複数の蒸留所において製造されたシングルモルトウイスキーのみをブレンドしたウイスキーです。一般的なブレンデッドウイスキーには、トウモロコシ等の穀物で造られた、グレーンウイスキーが使用されますが、本銘柄では一切使用しないことにより、モルトウイスキー本来が持つ個性的かつ複雑な風味を最大限に堪能できます。
そして、主に4つの有名蒸留所のモルト原酒が使用されています。個性豊かな銘柄が多いアイラ地方の『カリラ』、華やかな銘柄が多いスペイサイド地方の『クラガンモア』および『リンクウッド』、そして潮気を感じるスカイ島の『タリスカー』です。尚且つ、15年以上の熟成を経た原酒が用いられており贅沢な中身となっています。
『ジョニーウォーカー15年 グリーンラベル』は、ブレンデッドモルトとしての個性、厳選された原酒が織りなす複雑な風味、そして価格のいずれも満点に近いスコアです。ストレートで飲むもよし、ロックでキリット楽しむもよし、ハイボールで食事と合わせるもよしです。
クラガンモア蒸留所について(キーモルト)
引用元:404 - Whisky.com
クラガンモア蒸留所は1869年にジョン・スミス氏によって製造を開始しました。ジョン氏はマッカランやグレンリベット等の名だたる蒸留所で経験を積んだ後に創業しており、他蒸留所を含むウイスキー造りに熟知していたということです。
日本において、『クラガンモア』の知名度が高い訳ではなく、ウイスキーにある程度親しんでいる方でないとご存じないかと思います。その理由は、本蒸留所で造られるウイスキーの殆どは『オールドパー』のキーモルトであり、且つ蒸留所の規模は大きくない為です。更に、オールドパーの主要マーケットはイギリスと日本や一部のアジア地域でしたが、近年、他の地域でも人気が高まってきており、原酒が不足気味の傾向にあるそうです。
ウイスキー造りでの特徴は、蒸留時間が他の蒸留所と比較して短く、またポットスチル形状も比較的、ウイスキーの複雑さが生み出されるようになっている点です。この特徴はオールドパーでも実感できる点です。
市場に出回る数量は少ないですが、複雑なスイートと多彩な華やかさを味わえる『クラガンモア12年』は魅力的な銘柄となっています。少々、ボディが弱い弱点はありますが、特徴のある華やかな銘柄を求めている方にはお勧めです。
テイスティング
ブレンデッドモルトウイスキーとしての良さを感じるのであれば、ストレートがお勧めです。加えて、ロック、ハイボール共にバランスに優れており、美味しいです。
■ストレート
香りについては、まず青りんごのような爽やかなフルーティーさを感じます。加えて、柔らかいピート香が奥にいます。
テイストについては、バニラのコクのある甘さと、洋梨のようなフレッシュな果実味が広がります。余韻には、ほのかなウッディさと、カリラ由来のスモーキーさが顔を覗かせます。全体的にまろやかでありながら、それぞれのモルトの個性がしっかりと残っており、美味しいです。
■少量の加水
ストレートと比較して、前半はフレッシュなフルーティーさ、後半は樽の渋みやビターさが強調されます。個人的にはストレートの方が飲みやすく、ウイスキーとしての一体感と多層感があるので、好みです。
■トワイスアップ
少量の加水と同様の傾向です。加水は好き嫌いが分かれ易いのではないかなと感じます。
■ロック
ストレートと比較して、甘さが抑えられ、青りんご系のフルーティーさが強調されます。良い塩梅でピートも強調されます。余韻には、樽由来のビターさや少しの渋さ等を感じます。普段ロックでウイスキーを飲まれる方にとっては、美味しい1杯になるでしょう。
■ハイボール
若いフレッシュなフルーティーさに加え、草の様な爽快感を感じます。後半には、柔らかいピートが効いており、バランスに優れたハイボールです。食事とも合わせやすい味わいです。