ウイスキー、時々和食

-CHIKURYA WHISKY-

【ジャパニーズ】サントリー季(TOKI)を飲む・特徴と各種飲み方・評価について

【1】サントリー季(TOKI)がどのようなウイスキーか理解できる

【2】各種飲み方でのレビューが分かる

 

 サントリーのブレンデッドウイスキー『季(TOKI)』は、主に海外市場向けに開発された銘柄であり、その洗練された味わいは国内外のウイスキー愛好家から注目を集めています。特にハイボールは秀逸で、食事とも合わせやすい味わいです。

 

サントリー季(TOKI)について

サントリーウイスキー 季 TOKI 43% 700ml ブレンデッドウイスキー 国外向け

 

 『サントリー季(TOKI)』は、北米や欧州市場、特にアメリカ、カナダ、イギリスなど、海外でのジャパニーズウイスキー需要の高まりに応えるべく開発されました。日本の四季の移ろいや美意識を表現するというコンセプトを冠し、ボトルに和紙を思わせる素材を使用する等、和の趣を取り入れることで、日本の文化を世界に発信する役割も担っています。日本国内では主に並行輸入品として流通しています。

 本銘柄は、サントリーが誇る厳選された原酒がブレンドされています。具体的には、白州蒸溜所および山崎蒸溜所のモルト原酒、そして知多蒸溜所のグレーン原酒が使用されており、特に白州モルト原酒を基調としつつ、知多のグレーン原酒の良さがしっかりと際立ってきます。全体としては、軽やかでありながらも複雑さを兼ね備えた味わいです。

 香りは、青リンゴや洋梨、グレープフルーツといったフレッシュな果実香が立ち、これにバニラやバタークリームを思わせる甘美なアロマ、そして樽由来のウッディな香りが調和しています。

 テイストについては、ライトでありながら、穏やかなスパイス感とともにグレープフルーツ、ミントのような爽やかな風味が広がります。加えて、蜂蜜やバニラの甘さが余韻に続きます。全体としてはすっきりと洗練された味わいです。余韻はドライで比較的短めです。

 お勧めの飲み方は、圧倒的にハイボールであり、ハイボール専用銘柄と思っておいて良いと思います。ハイボールにした際の、白州の爽快感と知多のクリーミー&キレの良さの調和がとても良いです。繊細な食事とも合わせやすく和食との相性も良いです。

 

白州蒸留所について

引用元:サントリー白州蒸溜所 - 北杜市白州町 | 白州・小淵沢エリアのおすすめ観光スポット | PORTA (porta-y.jp)
 サントリーの山崎蒸留所に次ぐ歴史を持つ蒸留所であり、操業を開始したのは1973年になります。世界的に見ても森の中に位置する蒸留所は珍しく、南アルプスの上質な水と標高700mの澄んだ気候の中で、ゆっくりと熟成されます。

 山崎蒸留所とは異なる原酒を追求して造られた蒸留所であり、ピート麦芽での仕込みも行われています。森の爽やかなニュアンスと軽いピートの相性が驚くほど良く、『白州』の銘柄に本蒸留所の魅力が詰め込まれています。

 発酵時に使用する桶は木桶槽であり、発酵時間は比較的長めに行うことで、白州らしいフルーティーさを生み出していきます。


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テイスティング

 圧倒的にハイボールが美味しいです。その他の飲み方は、好みが分かれてくると思います。

 

■ストレート

 香りは、白州の爽快感を感じつつ、グレープフルーツ等のフレッシュな果実感があります。加えて、クリーミーさ、樽由来のバニラやウッディさがやってきます。

 テイストについては、ライトな口当たりでありながら、穏やかなスパイス感とともにグレープフルーツ、ミントのような爽やかな風味が広がります。そして、蜂蜜やバニラの甘さが余韻に続きます。全体として、すっきりとした味わいであり、余韻は短いです。シングルモルトを飲み慣れている方にとっては、物足りなさを感じるのではないかと思います。

 

■少量の加水

 ストレートと比較して、苦味と後半のクリーミーさが増すように感じます。

 

■トワイスアップ

 グレープフルーツの爽快感がメインになります。

 

■ロック

 甘みが引き締まり、すっきりとした印象になります。ほのかなスパイシーさや、樽由来のビターさも感じられますが、全体的には爽やかで飲みやすいバランスです。ただ、個人的には軽くて物足りなさを感じます。

 

■ハイボール

 軽やかでフルーティーな香りが炭酸によって一層華やかに立ち上り、爽快なキレとともにバランスの取れた甘みと酸味が口いっぱいに広がります。知多を思わせるクリーミーさもあり、非常に美味しいです。ハイボールでこそ実力を発揮する銘柄です。
 
 
 今回ご紹介した銘柄は、グレーンウイスキーである、『知多』の良さが非常によく活かされていました。『知多』についても、ハイボールが美味しい銘柄です。クリーミーでキレの良い味わいは、『季』同様、シーンを選ばず楽しめます。『季』との味わいの違いを見つけながら楽しむのも良いでしょう。