【1】サントリー季(TOKI)がどのようなウイスキーか理解できる
【2】各種飲み方でのレビューが分かる
サントリーのブレンデッドウイスキー『季(TOKI)』は、主に海外市場向けに開発された銘柄であり、その洗練された味わいは国内外のウイスキー愛好家から注目を集めています。特にハイボールは秀逸で、食事とも合わせやすい味わいです。
サントリー季(TOKI)について
『サントリー季(TOKI)』は、北米や欧州市場、特にアメリカ、カナダ、イギリスなど、海外でのジャパニーズウイスキー需要の高まりに応えるべく開発されました。日本の四季の移ろいや美意識を表現するというコンセプトを冠し、ボトルに和紙を思わせる素材を使用する等、和の趣を取り入れることで、日本の文化を世界に発信する役割も担っています。日本国内では主に並行輸入品として流通しています。
本銘柄は、サントリーが誇る厳選された原酒がブレンドされています。具体的には、白州蒸溜所および山崎蒸溜所のモルト原酒、そして知多蒸溜所のグレーン原酒が使用されており、特に白州モルト原酒を基調としつつ、知多のグレーン原酒の良さがしっかりと際立ってきます。全体としては、軽やかでありながらも複雑さを兼ね備えた味わいです。
香りは、青リンゴや洋梨、グレープフルーツといったフレッシュな果実香が立ち、これにバニラやバタークリームを思わせる甘美なアロマ、そして樽由来のウッディな香りが調和しています。
テイストについては、ライトでありながら、穏やかなスパイス感とともにグレープフルーツ、ミントのような爽やかな風味が広がります。加えて、蜂蜜やバニラの甘さが余韻に続きます。全体としてはすっきりと洗練された味わいです。余韻はドライで比較的短めです。
お勧めの飲み方は、圧倒的にハイボールであり、ハイボール専用銘柄と思っておいて良いと思います。ハイボールにした際の、白州の爽快感と知多のクリーミー&キレの良さの調和がとても良いです。繊細な食事とも合わせやすく和食との相性も良いです。
白州蒸留所について
引用元:サントリー白州蒸溜所 - 北杜市白州町 | 白州・小淵沢エリアのおすすめ観光スポット | PORTA (porta-y.jp)
サントリーの山崎蒸留所に次ぐ歴史を持つ蒸留所であり、操業を開始したのは1973年になります。世界的に見ても森の中に位置する蒸留所は珍しく、南アルプスの上質な水と標高700mの澄んだ気候の中で、ゆっくりと熟成されます。
山崎蒸留所とは異なる原酒を追求して造られた蒸留所であり、ピート麦芽での仕込みも行われています。森の爽やかなニュアンスと軽いピートの相性が驚くほど良く、『白州』の銘柄に本蒸留所の魅力が詰め込まれています。
発酵時に使用する桶は木桶槽であり、発酵時間は比較的長めに行うことで、白州らしいフルーティーさを生み出していきます。
テイスティング
圧倒的にハイボールが美味しいです。その他の飲み方は、好みが分かれてくると思います。
■ストレート
香りは、白州の爽快感を感じつつ、グレープフルーツ等のフレッシュな果実感があります。加えて、クリーミーさ、樽由来のバニラやウッディさがやってきます。
テイストについては、ライトな口当たりでありながら、穏やかなスパイス感とともにグレープフルーツ、ミントのような爽やかな風味が広がります。そして、蜂蜜やバニラの甘さが余韻に続きます。全体として、すっきりとした味わいであり、余韻は短いです。シングルモルトを飲み慣れている方にとっては、物足りなさを感じるのではないかと思います。
■少量の加水
ストレートと比較して、苦味と後半のクリーミーさが増すように感じます。
■トワイスアップ
グレープフルーツの爽快感がメインになります。
■ロック
甘みが引き締まり、すっきりとした印象になります。ほのかなスパイシーさや、樽由来のビターさも感じられますが、全体的には爽やかで飲みやすいバランスです。ただ、個人的には軽くて物足りなさを感じます。
■ハイボール