ウイスキー、時々和食

-CHIKURYA WHISKY-

【スコッチ】デュワーズ12年を飲む・特徴と各種飲み方・評価について

【1】デュワーズ12年がどのようなウイスキーか理解できる

【2】各種飲み方でのレビューが分かる

 

 本日は、大人気の銘柄『デュワーズ12年』について見ていきます。シトラスやハチミツ香る、飲みやすい銘柄です。バランスが良く、価格的にも普段飲み用として最適な1本になる事でしょう。

 

デュワーズ12年について

デュワーズ 12年 700ml × 6本 [ ウイスキー イギリス ]

 

 デュワーズは世界的に有名なブランドであり、国内においても、知名度の高いスコッチブレンデッドウイスキーになります。コンビニ等でも年数表記の無い、『デュワーズ ホワイトラベル』が購入できたりと、家飲み定番ブランドでもあります。

 キーモルトは、華やかで飲みやすい銘柄の多い、ハイランドやスペイサイドのものが選択されています。代表的なものとしては、ハチミツの様な甘みを持つ、アバフェルディや、フルーティーなクライゲラキ、オルトモア等です。その他、40種類以上のウイスキーがブレンドされています。

 その他の特徴としては、『ダブルエイジ製法』と呼ばれる、熟成されたモルト原酒とグレーン原酒をブレンドして、樽に戻して再度熟成させる方法を採用しています。呼び方は違えど、実際には多くのメーカーで採用されている手法ですが、ファーストフィルのバーボン樽(バーボンを熟成させた後の1回目の樽)が使用されている点が注目ポイントです。

 熟成樽は、複数回使用されるケースが一般的であり、何回目の樽を使用するかで、味わいに変化が生まれてきます。今回の様に、バーボンを熟成したすぐ後の樽を使用する事で、よりバーボンのバニラやハチミツ感、シトラスの爽やかさ等が味に反映されやすくなる傾向にあります。

 香りとテイストの特徴としては、キーモルトの華やかさと、バーボン樽の良い部分が出ているように感じます。シトラスや金柑の軽快なニュアンスや、柔らかいハチミツを感じます。フレーバーティーの様な感覚です。意外にも、あまり樽を感じず、全体的に柔らかい印象の仕上がりです。多くの方にとって飲みやすく、美味しいと思える銘柄です。

 

アバフェルディ蒸留所について

引用元:A Visit to Aberfeldy Distillery (and 12-year-old single malt review) – Whisky Reviews

 デュワーズの原酒を確保する為に、造られたアバフェルディー蒸留所。ジョン・デュワー氏によって1896年に創業され、生産自体はその2年後に開始されました。

 

 場所は所謂、ハイランド呼ばれる地域に位置し、当時は交通の便が良く、良質な仕込み水が確保できることから、この地が選ばれたと言われています。また、デュワー氏の出身の地であることも、この地が選ばれた大きな要素です。

 仕込み水は、蒸留所の近くを流れる『ピティリー川』の水を使用しており、この地には現在は閉鎖してしまっていますが、ピティリー蒸留所もありました。

 

引用元:Tour of Dewar's World of Whisky at their Aberfeldy Distillery in Scot… (slideshare.net)
 現在のアバフェルディ蒸留所のオーナーはバカルディ社であり、バカルディ社がオーナーになってからは、積極的に蒸留所に観光客を誘致しています。一例として、『Dewars world of whisky museum』をオープンさせ、多くの観光客が訪問しています。特に、アメリカにおいては、人気NO1.のスコッチウイスキーであり、アメリカからの訪問が急増しているのだとか。

 

テイスティング

 ロック、ハイボールがお勧めです。ストレートも良いキャラクターです。加水は、好みが分かれそうです。

■ストレート

 香り、テイスト共にキーモルトの華やかさと、バーボン樽の良い部分が出ています。シトラスや金柑の軽快なニュアンスや、柔らかいハチミツを感じます。

 テイストについては、香りから受ける印象とほぼイコールです。落ち着いており、万人受けしやすいように調整されています。ブレンデッドらしく、グレーンの甘みもあります。熟成期間も一定数あるので、ストレートでも十分満足できるクオリティです。

 

■少量の加水

 基本的にはストレートと大きな変化はないですが、グレーンウイスキーのポジティブとネガティブの両方の面が少し顔を出して来るように感じます。個人的にはストレートの方が味わい深いと思います。

 

■トワイスアップ

 少量の加水の延長ですが、バーボン樽の苦味が少し出てくるように思います。

 

■ロック

 冷やしても華やかさとハチミツの柔らかい甘みを感じつつ、飲みごたえも担保しています。冷やすことで甘さが少し抑えられ、ビターさが出てきます。ロックとして飲みやすい部類に入る銘柄だと思います。

 

■ハイボール

 デュワーズと言えば、ハイボール!と言える位、美味しい飲み方です。ファーストフィルのバーボン樽を使っているので、輪郭がはっきりしており、デュワーズらしい甘みを持っています。

 

 
 超熟銘柄で、コストパフォーマンスに優れるのは、『デュワーズ25年』です。当然、熟成年数が長い為、ある程度の価格はしますが、バランスが良く超熟銘柄にしてはお手頃価格で購入できます。大切な方のプレゼントや自分へのご褒美に。ウイスキーの知見を広げてくれる銘柄です。