ウイスキー、時々和食

-CHIKURYA WHISKY-

【飲み方】1か月コルク漬けにしたウイスキーを飲む

【1】コルク漬けにしたウイスキーのテイストを理解できる

【2】コルクによるウイスキーへの影響の傾向が理解できる

 

 ウイスキーを長く楽しむ為に、『コルクにウイスキーが接触しないようにする』事が一般的に要求されます。確かに、コルクの劣化が早まるので、避けた方がよいと思われますが、テイストにはどのような影響があるのでしょうか?試してみたいと思います。

 ※本内容は、あくまでもおじさんの興味本位による実験であり、各個人の考え方を肯定・否定するものではありません。

 

ウイスキーをコルク漬けにする

 本日の主役の登場です!『ジャックダニエル シングルバレルくん』です。今回も彼に登場頂きました。彼を知らない方は、以下を参照ください。

chikurya-whisky-tokidokiwasyoku.com

 

 それでは、準備を始めていきます。まずは、同一サイズのグラスに同程度量のウイスキーを注ぎます。

 

 次に、グラスの中に『ジャックダニエルシングルバレル』のコルクを入れていきます。左から、以下の被検体を用意しました。

 

①コルクを入れない通常のウイスキー

②コルクの輪切りを2枚入れたウイスキー

③コルク輪切り2枚分を乱切りにして入れたウイスキー

 

 アルコールが蒸発しないように、サランラップでラッピングをします。それでは、1か月後、楽しみ?に待ってみましょう!

 

テイスティング

 1か月が経過しました。様子を見てみると、コルクがウイスキーでヒタヒタに漬かっています。『新たなおつまみ』みたいで美味しそうです。

 ウイスキー自体も、特に色の変化は無いように思います。若干、乱切りコルク入りのウイスキーの底に、コルクの沈殿物が確認できます。

 

 ウイスキーのテイスティングに入る前に、先にこの『新たなおつまみ』を食べてみましょう。見方によっては、美味しそうには見えます。

 口に含むと、、、『うん!コルク!!』アルコールを含むことで、耐久性が増しており、全く嚙み切れません。1mmも美味しくなかったです。

①コルクを入れない通常のウイスキー

 美味しいの一言です。アメリカン系で好きな銘柄は複数ありますが、本銘柄が、飲んでて一番落ち着きます。長い出張等を終えて、家で『お味噌汁』を飲んだ時の感覚に似ています。

 

②コルクの輪切りを2枚入れたウイスキー

 正直、ストレートとのテイストの差異は分からないです。ただ、何度もテイスティングを繰り返して行っていると、ストレートと比較して若干、アルコールの角が取れている気がします。(もはや、思い込みの領域かもしれません)

 

③コルク輪切り2枚分を乱切りにして入れたウイスキー

 ストレートと比較して、変化を感じます。すごく感じる訳ではないですが、若干違うことが分かります。基本的な味わいに変化は無いのですが、『ジャックダニエルシングルバレル』の最後に来る、辛味が弱くなっています。また、アルコールの角が若干取れているように感じます。なんとなく『古酒』を飲んでいる感覚に似ています。

 

 ここからは完全なる仮設ですが、ウイスキーに限らず、蒸留酒は理論上、瓶詰した以降は、熟成はされないとされます。しかし、時間の経過と共にテイストに変化があると、事実多くの方が感じています。

 その要因は複数存在すると思いますが、もしコルクによる影響が大きいとすると、ウイスキーはコルクを触媒として、瓶詰後、熟成(劣化かも)していることになります。

 

加速度熟成(劣化?)試験をする

 あくまでも、家庭内で実験をしているので、傾向を見る程度になりますのでご了承下さい。

 最近、自宅では洗濯物は、外に干さずに浴室乾燥をします。その為、浴室乾燥時に③コルク輪切り2枚分を乱切りにして入れたウイスキーを10回投入して、間接的に熱を加え、自然冷却を繰り返すことで、模擬的に時間の経過を早めてみます。(その際に、アルコールが外に逃げないようにラップと輪ゴムで密閉しました。)

 見た目の変化は殆ど感じられないです。少し沈殿物が増えたように思います。それでは、テイスティングします。

 基本的なテイストの変化はやはりないですが、通常のコルク乱切りウイスキーの常温1か月よりも、アルコールの角がやはり丸くなっているように思います。

 コルクが熟成(劣化?)の助けになっている事は事実かもしれません。比較する為に、コルクをいれていないウイスキーも浴室乾燥に入れていましたが、ここまでのテイストの変化は起きていないと感じました。つまり、熱の影響を差し引いても、コルクを入れた方がテイストの変化が大きいことを示しています。

 付け加えると、コルク入りは決してまずくはないです。人によっては、コルクを入れている方が美味しいと感じる方もいると思います。

 

まとめ

瓶詰した後のウイスキーの熟成には、コルクが一定程度、関係している可能性がある。

 

 本日は以上になります。毎度、私の実験に付き合ってくれている、『ジャックダニエルシングルバレル』非常に美味しいので、是非お試しあれ。