ウイスキー、時々和食

-CHIKURYA WHISKY-

【スコッチ】ローランド・モルトウイスキーの特徴と銘柄について

【1】ローランド・モルトウイスキーの特徴が理解できる。

【2】ローランド・モルトウイスキー銘柄の一例を知れる。

 

 ローランドは都会であり、大自然や島で作られるウイスキーとは異なる特徴を持っています。それでは、どのような特徴があり、どのような銘柄があるのでしょうか。見ていきましょう!

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 スコッチ6大産地について知りたい方は以下を参照下さい。

chikurya.hatenablog.com

ローランドについて

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 イングランドと隣接する地域であり、グラスゴーやエジンバラといった大都市を保有する、都会のエリア。穏やかな気候と、3回蒸留するアイリッシュの影響を受けている蒸留所もあり、非常に繊細でまったりとした癖が少ない銘柄が多い。

 また、資本を潤沢に持つイングランドと隣接しており、かつて大資本家が積極的に連続式蒸留器を他の地域に先駆けて導入してきた地域でもり、グレーンウイスキーの生産地というイメージが強い。しかし個性があるモルトウイスキー造りも行われてきた。

 かつては、ハイランドと激しい競争をしていたが、自然豊かなハイランドとでは『風味』という点では勝れなかった。そこで、積極的に連続式蒸留器に投資して安価にできたグレーンウイスキーと風味豊かなモルトウイスキーをブレンドして、飲みやすいライトなウイスキーを誕生させた。(ブレンデッドウイスキーの誕生)

 グレーンウイスキーとモルトウイスキーの作り方の違い、ウイスキーの特徴は以下を参照下さい。

chikurya.hatenablog.com

ローランドの蒸留所について

・オーヘントッシャン

・グレンキンチー

・ダフトミル

・ブラッドノック

・アナンデール

・アイルサベイ

・キングスバーンズ

ローランド・モルトの特徴について

 まずは、飲みやすいの一言に尽きると思います。ここで誤解がないように言葉を添えますと、個性がないという事ではなく、飲みやすさの中に、はちみつのような、若草のような香りと甘さを感じられる上品な銘柄が多いです。都会の味という感じでしょうか。アイラのようなピートが強いのが苦手で、飲みやすいスコッチを求めているという方でしたら、ローランド・モルトウイスキーは好みかもしれません。

主要な銘柄について

 ローランド・モルトウイスキーは蒸留所の生産キャパ等の関係なのか、あまり日本での流通は多くなく、下記紹介させて頂く銘柄も知っている方は多くはないのではないかなと思います。でも素敵な銘柄もありますので、一度是非飲んでみてください!

■オーヘントッシャン

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 オーヘントッシャンとはケルト語で『名原の片隅』という意味であり、その名の通り青りんごと柑橘系の香の中に、バニラアイスのような甘さがあるウイスキーです。ただ甘ったるいバニラではなく、軽い甘さであり飲みやすさがあります。後味に木の味がして、なんだかほっとします。

 アイリッシュの影響を受けており、通常は2回蒸留するのが一般的なスコッチですが、3回蒸留しております。その為、繊細な味わいになっているようです。

 

■グレンキンチー

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 私が知る中では、ローランド・モルトウイスキーの中では一番ライトで万人受けするのではないかと思われる、銘柄。ジョニーウォーカーもキーモルトとしても使用されています。スイートかつドライであり、どのような食事と合わせても飲みやすいなあとしみじみ感じる。

 和食とも相性はいいと思います。天ぷらやそば等と食べてもウイスキーが邪魔になりませんね。お刺身でも今度試してみよ...

 

■キングス バーンズ

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 香りは甘くフルーティでローランドらしくライトボディで飲みやすい。後味もスッキリした感じで、こちらもグレンキンチー同様、和食にも合います。ただコスパ適にはあまり良くはないので、ローランドのウイスキーを知りたいという方は一度は試しても良いかもです。ローランドらしいウイスキーだなと非常に思います。

 

■ブラッド ノック

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 生産量が少なく、年間10万リットルくらいの供給量でなおかつ供給も安定していないウイスキー。桃のような香りであり、マーマレードのような味がするように感じます。マーマレードとはなんともイギリスらしい味わいです。

 2022年現在は供給が安定しているようで、価格も安定しておりますので、是非一度は試してみてはいかがでしょうか?

 

 

以上、本日はローランド・モルトウイスキーについて見てみました。あまり馴染みがない銘柄かもしれませんが、『お!こんな銘柄もあるのか』と思える銘柄に出会えると思いますよ。