ウイスキー、時々和食

-CHIKURYA WHISKY-

【スコッチ】ボウモア12年を飲む・特徴と各種飲み方・評価について

【1】ボウモア12年がどのようなウイスキーか理解できる

【2】各種飲み方でのレビューが分かる

 

 本日は、ウイスキーの聖地であるアイラ島の最古蒸留所で造られる、個性と気品を兼ね備えた銘柄『ボウモア12年』について見ていきます。別名『アイラモルトの女王』と呼ばれており、芯のある上品な味わいが特徴です。

 

ボウモア12年について

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 本銘柄は、スコッチの中でも個性的な銘柄が多い、アイラ島で造られております。アイラ島で造られるウイスキーは、所謂スモーキーな銘柄が多い事で有名です。

 なぜ、スモーキーな銘柄が多いかと言うと、ピートと呼ばれる植物や海藻が長い年月かけて堆積した燃料を原料に焚きこむことで、スモーキーなフレーバーを付加する工程を実施する蒸留所が昔から多いからです。

 一概にピートと言っても、採れる場所によってピートの構成物が異なり、一般的に海側ではヨード系の薬品のような味わいが強くなり、山側では乾いたスモーキーな味わいになっていきます。本銘柄で使用されるピートは山側に近い為、比較的スモーキーな味わいが強い傾向にあります。

 ただ、単にスモーキーフレーバーが強いだけでなく、『アイラモルトの女王』と呼ばれるだけあり、潮風の香りやバニラの甘味、優しいフルーティーな味わい等、バランスが絶妙です。味わいは比較的シャープですが、優しさも兼ね備えています。

 特に、ハイボールで映える銘柄であり、潮風をより感じる事ができるので、ボウモアが海の近くでゆっくり熟成される様子をイメージして飲むのも格別です。

 その他、伝統的な手作業でのウイスキー造りを重視している蒸留所であり、この繊細な味わいはボウモア蒸留所でこそ造れる味わいです。

 私は、アイラモルトウイスキーの中で、本銘柄を最もお勧めします。その他のアイラモルトウイスキーも、どれも個性的でこだわりポイントが詰まった素晴らしいものばかりですが、最後はいつも『ボウモア12年』に自然と戻ってきてしまいます。不思議です。

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ボウモア蒸留所について

引用元:Bowmore Distillery, Argyll-And-Bute | Cool Places

 アイラ島最古の蒸留所であり、伝統的な製法を今も大事に守り続けている蒸留所になります。操業を開始したのは1779年であり、スコッチの中でも最も歴史ある蒸留所の1つになります。

 アイラ島中部に位置する蒸留所になり、海に面した場所に建てられています。また、ウイスキーを熟成させる熟成庫の一部は、海にせり出すように建てられており、ゆっくりと海の香りを取り込むような熟成がされます。その為、本蒸留所が造る銘柄はどれも、潮風を感じる事ができるのが大きな特徴です。

 その為、多くの蒸留所では、原料の準備工程は専門業者に依頼するケースが多い中、極力自社の蒸留所内で実施するようにされており、且つ伝統的な製法にて手間暇をかけて行われています。この工程があるからこそ、繊細で気品に満ちたウイスキーが出来上がると言っても過言ではありません。

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テイスティング

 どのような飲み方でも美味しいですが、ハイボール、ロックが特に美味しいと思います。是非、潮風を感じてお楽しみください。

 

■ストレート

 香りは、アイラ系としては優しいのですが、しっかりとした乾いたピート香が特徴的です。煙の香りや潮の微かな香り、緩やかなハチミツ、ほうじ茶の様な香りもあります。複雑です。

 テイストについては、ふわっとハチミツとシトラス系のテイストから始まり、その後優しくしっかりしたピートと、余韻に苦味と甘みの複雑な内容が続いていきます。言葉で表現しきれていませんが、優しさと複雑さを備えた良い銘柄です。

 

■少量の加水

 ストレートと比較して、はちみつ感が出てくるように感じます。ストレートを飲み慣れていない方は、少し加水してみるとよさそうです。潮風もより感じます。

 

■トワイスアップ

 持ち前の複雑さが減る代わりに、ボウモアらしいピートの味わいにフォーカスが当たると思います。ボウモアのピートの特徴を理解するには良い飲み方かもしれません。

 

■ロック

 ストレートの内容をベースに、ピートの重厚感をUPさせた味わいです。ゆったり楽しむには最適な飲み方です。本銘柄において、ロックとハイボールは特に好まれる飲み方です。

 

■ハイボール

 潮風とハチミツの甘みを感じるハイボールです。ピートのアクセントも絶妙であり、贅沢な飲み方です。

 
 ボウモアが気に入った方には、次はカリラをお勧めします。同じようにスモーキーでフルーティーな銘柄であり、スイートな要素も垣間見えます。ボウモアとの違いを自分なりに見つけながら味わうと、より楽しめるかもしれませんね。

 
 最後に、アイラ島に関する本を、1点ご紹介します。この本を読むと、もっとウイスキーの事が好きになったりするかもしれないです。個人的には掲載されている写真が美しくて好きです。