ウイスキー、時々和食

-CHIKURYA WHISKY-

【スコッチ】ジョニーウォーカー ダブルブラックを飲む・特徴と各種飲み方・評価について

【1】ジョニーウォーカー ダブルブラックがどのようなウイスキーか理解できる

【2】各種飲み方でのレビューが分かる

 

 本日は、種類が豊富なジョニーウォーカーシリーズの中でも、アイラの特徴を強調し、飲みごたえが最もある銘柄、『ジョニーウォーカー ダブルブラック』について、見て飲んでいきます。テイストの質が高く、コスパも優れた優秀な銘柄です。

 

ジョニーウォーカー ダブルブラックについて

ウイスキー スコッチ ブレンデッド ジョニーウォーカー ダブルブラック 40度 700ml 箱入り

 ブレンデッドウイスキーでありながら、シングルモルトのしっかりした特徴を兼ね備えた、『ジョニーウォーカー ダブルブラック』。コンビニ等でもよく見かけるスタンダードの『ジョニーウォーカー ブラックラベル』の特徴を踏襲しながら、ピートやヨードの割合を強くし、より焦がした樽で熟成させることで、強い飲みごたえに仕上げています。

 基本的な要素は『ブラックラベル』と同じであり、キーモルトもスペイサイドの『カーデュー』がベースとなっています。それに加え、銘柄は非公開となっていますが、様々な原酒が使用されており、本銘柄はアイラ島のスモーキーな『ラガヴーリン』や潮気を感じるアイランズの『タリスカー』が多く含まれているとされています。確かに、ラガヴーリンの要素は強く感じる事ができます。

 さらに、飲みごたえを強くする為に、熟成時にはしっかり焦がした樽が使用されており、苦味やスパイシーさが後半に感じれるのも本銘柄の特徴です。

 『ジョニーウォーカー ブラックラベル』は12年以上熟成された原酒が使用されているのに対して、本銘柄は年数表記が無く、比較的若い原酒が使用されていることとなります。しかし、ストレートやハイボールではそれを感じさせない飲み口であり(ロックでは少し粗く感じる)、コスパを考慮すると完成度の高いウイスキーと言えると思います。

カーデュー(カードゥ)蒸留所について ※キーモルトの一つ

引用元:Inverness Whisky Tours | Speyside Distillery Tours (invernesspremiertaxis.co.uk)

 スペイサイドに位置し、最も美しい蒸留所の1つ言われれることの多い、『カーデュー蒸留所』。生産量の90%以上がジョニーウォーカーのキーモルトとして使用される事で有名です。しかし、シングルモルトとしての人気も高く、スペイサイド系のなかでも堅実で安定感があると評価されています。

 操業を開始したのは1811年であり、当初は他の多くのスペイサイド蒸留所同様、密造酒の製造からスタートし、1824年に政府公認蒸留所として本格的にウイスキー造りを開始します。

 当時は、蒸留所といえば男性の仕事として認識されており、女性が活躍するケースは殆どありませんでした。しかし、本蒸留所はエリザベスという、創業者の息子の妻が大活躍し、蒸留所の発展に貢献しました。当時、『ウイスキー界の女帝』と呼ばれていたそうです。

 

テイスティング

 一番、バランスが良いのはハイボールかと思います。とても美味しいです。また、少量の加水をすることで、より力強いテイストになるので、お勧めです。

 

■ストレート

 香りは一般的なジョニーウォーカーの要素がベースであり、花やシトラス系のフルーツ、バニラ等の中に、アイラのヨード、ピート、潮の香りを感じます。アイラはラガヴーリンのDNAを強く感じます。ブレンデッドよりも、シングルモルトの様に感じます。

 テイストは、しっかり焦がした樽で熟成された事を実感できる苦味と、それとは対照的なスペイサイドの柔らかいリンゴやハチミツ等の甘さの両方を楽しめます。そして、後半はラガヴーリンらしい、スモーキーさとビターで締まります。

 シングルモルトに近いという感覚で味わうと、ボディは比較的軽めで物足りない?と思うかもしれませんが、価格からすると、十分すぎる香り・テイストの深みです。美味しい。

 

■少量の加水

 結構、アルコールの辛味がでてきます。一方で、スモーキーさも強調されるので飲みごたえが十分にあります。ベースとなるカーデューは加水にも強い為、十分堪能できると思います。

 

■トワイスアップ

 意見が分かれそうです。スモーキーに寄りたいのか、スペイサイド系に寄りたいのか、中途半端な印象を私は受けてしまいます。樽由来のエグ味も目立ちます。

 

■ロック

 良くも悪くも、原酒の熟成期間が短い特徴が垣間見えるテイストに変化していきます。荒いウイスキーがお好きな方には向いていると思います。ただ、ボディが軽く、冷やすことで甘み系のテイストが大分抑えられるので、少々単調な味わいに感じます。

 

■ハイボール

 とてもバランスが良いです。スペイサイドの華やかで甘い要素、アイラのピートとヨードの要素、焦がした樽の苦い要素のバランスが絶妙です。美味しい。

 

 以上、本日はジョニーウォーカーシリーズの中でも力強く、アイラ要素の強い銘柄、『ダブルブラック』いついて見て、飲んで見ました。若干の粗さもありますが、コスパを考慮すると、十分すぎる完成度です。アイラ好きの方は是非、一度お試しあれ。