ウイスキー、時々和食

-CHIKURYA WHISKY-

【アメリカン】コーヴァル バーボンを飲む・特徴と各種飲み方・評価について

【1】コーヴァル バーボンがどのようなウイスキーか理解できる

【2】各種飲み方でのレビューが分かる

 

 近年、食料品での『オーガニック』が注目されており、お酒においては、ワインやビールでは既に一般的になっております。一方、ウイスキーにおいて『オーガニック』という言葉はまだそこまで浸透していません。そような中、オーガニックで高品質なウイスキー造りに挑戦しているコーヴァル蒸留所のバーボンウイスキーをご紹介します。

 

コーヴァル バーボンについて

コーヴァル シングルバレル・ウイスキー バーボン 47% 750ml

 見た目からして洗練された感じが伝わってきます。『コーヴァル』シリーズの特徴としてオーガニックに力を入れており、原料~樽(カスク)まで全てオーガニックな素材を使用しています。蒸留酒において、オーガニックであることの意義は非常に大きいです。理由として、蒸留する事で原料の旨味を凝縮できると共に、仮に大量の農薬等が使用されている場合、農薬等も凝縮される為です。

 本銘柄、『コーヴァル バーボン』はその名の通り、バーボンウイスキーに分類されます。バーボンと名乗る為には複数の条件がありますが、その一つに原料としてトウモロコシを51%以上使用する事が定められています。本銘柄はトウモロコシ51%、めずらしいミレット(キビ)を49%使用していますが、これらの製品は有機栽培され、アメリカ合衆国農水省オーガニック認定を受けた原料となっています。

ミレット

引用元:パールミレットはどんな植物? わかりやすく解説 Weblio辞書 

 日本において『ミレット』と言われてもイメージがわかないですが、グルテンフリー且つ、食物繊維が豊富で米国を中心に健康志向の方々に人気がある穀物です。ウイスキーにおいて本穀物を原料にすることで、一般的なバーボンと比較してより優しい穀物の甘さが引き出せると言われています。実際に口に含むとウイスキーは穀物からできていたことを改めて気づかせてくれます。そして大事に造られていることが良く分かります。これだけこだわっているので、他と比較すると価格は高めですが、納得できるウイスキーです。

 

コーヴァル蒸留所について

引用元:KOVAL(コーヴァル)| 株式会社 都光 (toko-t.co.jp)
 コーヴァル蒸留所は2008年に創業を開始した新しい蒸留所になります。場所はシカゴにあり、禁酒法時代以降では初めての蒸留所です。歴史自体は浅いですが、小規模だからこそ出来る、オーガニックと手作り感を重視しており、わずか10数年で数多くの賞を受賞して世界から注目されれています。

 矢継ぎ早に品質が高く、多様なコンセプトのラインアップを追加してきており、バーボン市場は大手による寡占状態にある中、バーボンの多様性を提供しています。一例を挙げると、『コーヴァル ミレット』は世界で初めてミレットだけを使用して造られたウイスキーです。繊細な口当たりと優しい穀物の味が口に広がります。本蒸留所の今後の活動には目が離せません。

 

テイスティング

 本銘柄での飲み方の好みは人ぞれぞれな気がしますが、私はストレート推しです。コーヴァルの特徴が良く理解できます。

 

■ストレート

 香りは一見、多くあるバーボンのように感じますが、若干バナナのような風味を感じます。そして若干オイリーで甘めなのかな?と感じさせます。

 一方、口に含むと香りから受けるイメージとは対照的に、結構ドライで且つ舌がビリっと痺れます。大分イメージが違うなと思い飲み進めていくと、次第に穀物本来の味わいを感じてきます。そして更に飲み進めると柔らかい甘さに到達します。まさに、味の向こう側。

 

■少量の加水

 ストレートと比較して、穀物の味が増しました。これではこれで十分楽しめます。

辛さと優しい甘さのコントラストが強まった感じがします。

 

■トワイスアップ

 少し、薄いです。でもしっかり良い穀物の風味を感じれます。

 

■ロック

 少し、ハーブっぽい香りを感じます。テイストは冷やした為、まったりとしてより優しい甘さを堪能できます。ただ、キリット感も健在です。 

 

■ハイボール

 おいしいですが、テイストだけで評価すると、価格が高いコーヴァルである必要性を感じないです。

 

 以上、本日はバーボンの革命児、『コーヴァル バーボン』を飲んで見ました。国内においてはまだ知名度はない銘柄ですが、近い将来、国内で知名度を上げること間違いなしです。