【1】ノブクリークがどのようなウイスキーか理解できる
【2】各種飲み方でのレビューが分かる
本日は、昔ながらの力強いバーボンを味わうことのできる銘柄『ノブクリーク』です。アルコール度数は50%と高めですが、それを忘れさせる原酒の旨味が凝縮された銘柄です。それでは本日は『ノブクリーク』について見て飲んでいきたいと思います。
ノブクリークについて
バーボンウイスキーを知る上で、欠かすことのできな銘柄『ノブクリーク』。バーボンとしては長い9年の熟成を行い、アルコール度数50%(100プルーフ)と滑らかでもあり力強くもある特徴を持っています。
アルコール度数50%と聞くとかなり強烈なアルコールのアタックを想像すると思いますが実際飲んで見ると印象とは異なり、良い意味で期待を裏切ってきます。バーボン樽由来のバニラの甘さとナッツの濃厚さがメインで、食後の1杯やデザートと合わせてといった楽しみ方もできます。ディズニーの『チップとデール』(リス)が成人になったら是非プレゼントしたい銘柄です。
本銘柄はジムビーム蒸留所で造られており、本蒸留所の特徴として蒸留時にアルコール度数を低めに設定して蒸留する事で、瓶詰め時にあまり加水を行わない手法を取っています。この手法で造ることで、原酒本来の味わいを濃縮する事ができると言われています。是非、原酒の美味しさを体感してみて下さい。
まず口に含むと、ずしっとしたアルコールの重厚感と共にバニラやナッツ感がオイリーな木質感と共にやってきます。スコッチのような多重層な複雑さではなく、分かりやすいはっきりとしたテイストで勝負してくる辺りが、バーボンらしくあります。ストレートで飲んでも良し、加水で飲んでも良し、ロックで飲んでも良しです。特に加水量によるテイストの変化を楽しめる銘柄です。
ジムビーム蒸留所について
引用元:Jim Beam Distillery - Whisky.com
おそらく多くの方が一度は聞いたことがるウイスキーであり、蒸留所名にもなっている『ジムビーム』。バーボンウイスキー世界売上No1.であり2014年にサントリーホールディングスが1兆7千億円弱で買収したニュースは当時大きく取り上げられました。流石サントリー。ジャパニーズ、スコッチ、アリッシュ、そしてバーボンと幅広く勢力を拡大しています。
サントリーが現代的なCMを沢山放映しているので、比較的新しい蒸留所なのかな?と思われる方も多いかも知れませんが、本蒸留所の歴史は古く、200年以上前の1795年頃にはウイスキー造りを既に行っていたと言われています。本蒸留所はアメリカ最古の蒸留所である『バッファロートレース蒸留所』と共に、バーボンウイスキーの基礎を作ってきたと言っても過言ではありません。
創業者は18世紀にドイツからアメリカに移住したヨハネス・ヤーコブ・ベーム氏であり、一族経営で現在まできております。本蒸留所からリリースされるウイスキーブランド名には蒸留所歴代オーナーの名前が採用されるケースが多く、例えば、4代目のジェームス・B・ビーム氏から、『ジムビーム』。6代目のブッカー・ノー氏から『ブッカーズ』と名付けられました。
テイスティング
結論は、ストレート、加水、ロックのいずれかで本銘柄の良さが発揮されます。特に加水量の違いにより見せる顔が異なる点は楽しいです。またロックにすることで、穀物の甘さも感じる事ができます。
■ストレート
香りは、他のスモールバッチ(少量生産)バーボンと同様、オーク樽由来の木香と甘いバニラとナッツの香りが中心です。他のバーボンと比較すると甘めの傾向です。その奥に木由来のスパイシーな香りも感じます。
テイストは香りから来るイメージよりは甘くなく、まずは重厚感のあるアルコールの存在感と木感が中心です。十分楽しめますが、もっと本銘柄を活かせる飲み方がありそうです。
■少量の加水
香りとテイストの幅が広がりました。特にテイストに厚みが出ます。少量から30%程まで順次加水していきましたが、この30%までに色々な顔を見せてくれます。加水することで香りに近い味わいとなり、木感の中にバニラとナッツの甘いテイストが口に広がった後に、オレンジとビターチョコレートの締まった味がします。お勧め。自身のお好みの加水量を見つけてみて下さい。
■トワイスアップ
本飲み方も十分美味しいですが、30%加水までの方が美味しくは感じました。
■ロック
私はこの飲み方が一番好きです。バニラやナッツの甘さに加え、穀物本来の味を感じる事ができます。そして後半は木とビターさと優しい甘さの余韻が長く続きます。
■ハイボール
優しい甘さが口に広がり美味しいです。一方で、少し酸味が出ました。お勧めの飲み方かと聞かれるならば、そうではないかもと答えます。
以上、本日はプレミアムバーボンの『ノブクリーク』について見て飲んで見ました。『バーボンってこんなに美味しかったんだ』と再確認させてくれる旨味が凝縮された銘柄です。機会があれば是非試して見てください。