ウイスキー、時々和食

-CHIKURYA WHISKY-

【ジャパニーズ】ニッカ カフェグレーンを飲む・特徴と各種飲み方・評価について

【1】ニッカ カフェグレーンがどのようなウイスキーか理解できる

【2】各種飲み方でのレビューが分かる

 

 本日は、日本が世界に誇るべきグレーンウイスキー『ニッカ カフェグレーン』について見ていきます。原料の優しい甘みと温もりを感じる銘柄です。グレーンウイスキーってこんなに奥が深くておいしいのか、、と衝撃を受ける事でしょう。

 

ニッカ カフェグレーンについて

【専用箱入り】ニッカ カフェ グレーン ウィスキー 700ml 正規品 NIKKA CAFFEY GRAIN WHISKY

 ニッカ カフェグレーンは、ニッカウヰスキーが製造するグレーンウイスキーになります。グレーンウイスキーと言えば、ブレンデッドウイスキーに使用され、モルトウイスキーの引き立て役のイメージが強いですが、本銘柄を飲めば、その固定概念が覆ります。

 モルトウイスキーの原料がモルトなのに対して、グレーンウイスキーの主原料はコーン等の穀物で造られます。また、モルトウイスキーは一般的に単式蒸留器(ポットスチル)で蒸留するのに対して、グレーンウイスキーは連続式蒸留器を用いて蒸留するのが一般的です。(単式蒸留器が複数接続されているイメージ)

 今回ご紹介するニッカ カフェグレーンは製造工程の中でも、特に連続式蒸留器に特徴があります。使用される連続式蒸留器は、世界的にも希少な『カフェ式連続式蒸留器』が使用されています。

 連続式蒸留器は、何度も蒸留を繰り返す為、原料の甘みや香りの個性は大きく減衰していく蒸留方法になりますが、カフェ式蒸留器は製造効率は落ちるものの、蒸留回数を極力減らす方式を取っており、原料が持つ本来の風味や味わいを残すように設計上、工夫されています。これこそが、ニッカ創業者の竹鶴氏のこだわりのポイントであり、世界中でファンを獲得している所以です。また、今後もブームに左右されることなく愛され続ける不朽の名作です。ちなみに、カフェ式連続式蒸留器は、宮城峡蒸留所に設置されています。

 2012年にフランスを中心にヨーロッパで先行販売され、2013年6月から日本でも販売が開始されました。まろやかな口当たりと豊かな甘さは、ロックやストレートだけでなく、ハイボールでも美味しいです。日本が世界に誇るべき素晴らしき銘柄です。

 

宮城峡蒸留所について

引用元:Destilería de whisky Nikka en Miyagikyo | Travel Japan (Organización Nacional de Turismo de Japón)

 創業は1969年であり、ニッカウヰスキーの創業者である竹鶴氏が、スコッチの中でも華やかなウイスキーが多い、ローランドやハイランド系のウイスキーを目指して造った蒸留所になります。

 場所は宮城県仙台市に位置し、竹鶴氏が華やかで酒質の軽いウイスキー造りに適した水が確保できる場所として選定しました。既に稼働していた『余市蒸留所』は力強く、ピートの効いたウイスキーを目指して造った蒸留所に対して、宮城峡蒸留所は繊細なウイスキーを目指して造られた為、同じニッカウヰスキーが保有する蒸留所ですが、全くウイスキーの作り方が異なります。

 余市蒸留所と比較して、酒質が軽くなるように大きめのポットスチルを採用しており、繊細な味わいになるように、ポットスチルを加熱する際には、直火で行う余市蒸留所と異なる形式である、スチームで熱する間接加熱法を採用しています。是非、余市蒸留所が造るウイスキーと飲み比べて、ゆったりと大人の時間を満喫してみてください。

引用元:Destilería de whisky Nikka en Miyagikyo | Travel Japan (Organización Nacional de Turismo de Japón)

 

 

テイスティング

 どのような飲み方でも良さはありますが、カフェ式をしっかり感じるのであれば、ストレート、ロックがお勧めです。

■ストレート

 香りについては、カフェモカとチョコレートを連想すると共に、ブラウンシュガーやクッキー、バニラ等です。15時に似合う香りであり、バニラアイスにかけたくなります。本当に原料がトウモロコシ等なのかと疑いたくなるような心地よさがあります。

 テイストについては、重すぎないグレーンらしい、さらっとした感じですが、しっかりと個性は主張しています。香りのイメージに加え、苦味や良い意味の雑味も残っており、ビターな要素も顔を出してきます。当時のマーケティング戦略は知りませんが、ライトな口当たりのウイスキーを好むフランスで先行発売した理由が何となく分かる気がします。

 

■少量の加水

 ストレートと比較して樽の要素とアルコールの揮発感が出てくるように感じます。私はストレートが好みですが、人それぞれでしょう。

 

■トワイスアップ

 アルコールの辛味等も良くわかるようになります。加水していくと各要素に細分化されていくような味わいに感じます。

 

■ロック

 全体的に、よりまろやかな甘みを引き出せるので、飲みやすくなります。ストレートとに引けを取らない魅力があります。

 

■ハイボール

 程よい甘みと雑味が良いアクセントになっており、飲み飽きない味わいです。ハイボールであれば『知多』と飲み比べてみると面白いかもしれません。同じグレーンですが、結構違う味わいで、面白いです。知多の方がよりクリーンな味わいです。

 

 

 また、モルトのラインアップも販売されています。カフェ式だから出せる優しい味わいを是非お試しください。カフェグレーンに劣らない魅力を持っています。