ウイスキー、時々和食

-CHIKURYA WHISKY-

【飲み方】ウイスキーとコーヒーの相性を考える~コーヒ豆のウイスキー漬け~

【1】ウイスキーの新たな飲み方を発見できる

【2】ウイスキーとコーヒーの相性についての一例を理解できる

 

 昔から、ウイスキーとコーヒーの相性は良いとされ、組み合わせて親しまれてきました。有名な事例として、アイリッシュウイスキーと合わせた『アイリッシュコーヒー』等があります。

 また、新たな飲み方として、サントリーがコーヒーに数滴ウイスキーを垂らしてウイスキーの香りとコーヒーのテイスト両方を楽しむ飲み方の普及を目指しています。(特に巨大市場の中国でウイスキーの新規ユーザー獲得の為) 今後より普及していくであろう、ウイスキーとコーヒーの組み合わせの一例、コーヒー豆のウイスキー漬けを実践します。

 

ウイスキーとコーヒーの相性について

引用元:The Glenlivet whisky is the star of this coffee-infused cocktail recipe (thedenizen.co.nz)

 コーヒーとウイスキーとの組み合わせは、既に世界中で愛される飲み方となっております。有名な飲み方としては、冒頭でご紹介の通り、アイリッシュウイスキーと組み合わせた『アイリッシュコーヒー』があります。

※アイリッシュコーヒーについて知りたい方は以下リンク参照

chikurya-whisky-tokidokiwasyoku.com

 

 アイリッシュコーヒーは有名ですが、他の種類のウイスキーとコーヒーの組み合わせにも名称があります。それぞれに名称が付けられることからも、愛されている飲みものであることが伺えます。

使用ウイスキー 名称
アイリッシュウイスキー アイリッシュコーヒー
スコッチウイスキー ゲーリックコーヒー
バーボンウイスキー ケンタッキーコーヒー
ジャパニーズ/カナディアンウイスキー 特定の名称なし

 しかし、上記の表からも分かるように、ジャパニーズとカナディアンは特定の名称がなく、そこまで組み合わせとしてはメジャーではない状況です。

 そこで、サントリーが、コーヒー消費大国である中国でコーヒーと組み合わせる提案を実施して、新たな市場の開拓を目指しています。近いうちに、ジャパニーズウイスキーとコーヒーを組み合わせた際の名称が付くかもしれませんね。

www.fnn.jp

 

コーヒー豆をウイスキーに漬け込む

 さて、ここから今回のテーマである、コーヒー豆をウイスキーに漬け込んで飲んでいきます。アイリッシュコーヒー等については、コーヒーの比率が多い飲み物ですが、今回はウイスキーの比率が多い、ウイスキー主体の飲み物になります。

 

◆Step1:ウイスキーを用意する

 この流れで、ジャパニーズじゃなくてアイリッシュを選ぶんかい!!と言われそうですが、今回は相性が保証されているであろうアイリッシュウイスキーの王道、『ジェムソンさん』に登場頂きます。

 ジェムソンと言えば、ハイボールがとても美味しい銘柄ですが、そのハイボールを楽しめるグラスが2つも付いていたので購入してしまいました。(こういうお酒系のギミックには全て引っかかる性格です)

 

 ちなみに、ハイボール美味しかったです。。もうこの話おしまいにして飲み散らかしたいですが、頑張って話を戻します。

 

◆Step2:コーヒー豆を用意する

 コーヒーに詳しくはないですが、一般的には焙煎がしっかりした豆とウイスキーを組み合わせる傾向にある為、焙煎が強めのコーヒー豆を購入しました。焙煎が浅い酸味が強い豆を使用すると、酸味が目立って確かに雑味に感じる傾向にあります。

 ちなみに、スコッチブレンデッドのティーチャーズも自宅にあった為、アイリッシュとスコッチの両方で漬けてみようと思います。

 

◆Step2:ウイスキーで漬ける

 コーヒー豆とウイスキーの良い比率が分からない為、比率は考慮せず漬ける時間でコントロールしようと思います。コーヒーは焙煎しているので水分量が少なく、漬けた段階では浮いております。

 コーヒーに詳しい街のコーヒー焙煎所のおじい様曰く(40年以上の大ベテラン)、豆が沈んでから2~3日後が飲み頃、それ以上経過すると苦味が出てくると思う、とアドバイスを頂きましたので、その日程まで冷暗所で寝かせておきます。

 

テイスティング

 ちょうど1週間漬けた様子が上記の写真になります。左がアイリッシュウイスキー、右がスコッチウイスキーで漬けたボトルです。写真では分かりにくいですが、若干アイリッシュの方が色が濃いように思います。

 

 結論は、ハイボールが最もお勧めです。炭酸の爽やかな軽快感と共に、コーヒー、アイリッシュの良さが楽しめます。その他、ロック、豆乳割りも悪くないです。

 

■ストレート

●アイリッシュ漬け

 香りは、コーヒー豆の良い部分が抽出されています。濃厚で若干の甘みを感じます。あまりウイスキーの要素は香りからは感じないです。

 口に含むと、ウイスキーであったことに気づかされます。アイリッシュの甘みとコーヒーの甘みから始まり、アルコールのアタック、コーヒーの苦味を感じます。余韻が長く、殆どコーヒーの苦味が中心です。飲み物としては面白いです。ただ、継続して飲みたいかと聞かれれば、回答に悩みます。

 

●スコッチ漬け

 香りは、臭い。ウイスキーに含まれるピートがすごい嫌な香りに変換されています。テイストも味がごちゃ混ぜで美味しいと感じません。

 

■ロック

●アイリッシュ漬け

 冷やすことでよりコーヒー感がでてきます。コーヒー好きなら多くの方が支持するであろう香りです。テイストもコーヒー中心なウイスキーです。これはウイスキーなのかという疑問はありますが、飲み物としては良いです。洋菓子と一緒に合わせる等のシーンで活躍できそうです。

 

●スコッチ漬け

コーヒーと醤油の中間みないた香りがします。テイストも言わずもがなです。

 

■ハイボール

●アイリッシュ漬け

 とても美味しいです。コーヒーを感じつつ、アイリッシュも感じる事ができます。しかも、ストレートではリキュールのような重みがあったのですが、炭酸により、大分軽やかになり、爽やかさが増しています。

 

●スコッチ漬け

 スコッチ漬けも、この飲み方なら映えます。コーヒーの旨味とピートのアクセントが邪魔せず、相乗効果を発揮しています。ただ、アイリッシュ漬けの方が個人的にはお勧めです。

 

■豆乳割り

●アイリッシュ漬け

 こちらも美味しいです。コーヒーリキュールを牛乳で割っている感じのテイストですが、奥にウイスキーの存在感も感じます。一つの飲み方としてはあっても良いように思います。

 

●スコッチ漬け

雑味が多すぎる飲み物です。もうピートがあるウイスキーではコーヒー豆を漬けないと誓いました。

 

 以上、本日は『コーヒー豆をウイスキーに漬けて飲む』でした。ウイスキーとコーヒーのコラボレーションのデパートリーはもっと検討されても面白いのではないかと思います。最近では、サントリーの活動以外にも、ジェムソンがコーヒーと合わせたウイスキーも限定で販売したりしていますし、今後に期待です。