【1】安価にアードベッグTENを造ることを考察し、実践する。
大好きなアードベッグTENを何とかして造れないかを『その②』では実践してきました。ただ、上手くはいきませんでしたので、今回は前回の改善ポイントを押さえて実践したいと思います。参考までに、『その②』を知りたい方は以下を参照ください。
chikurya-whisky-tokidokiwasyoku.com
改善点を確かめる
【問題点】
①ピートのテイストがしない
■推定原因:a.ピートの炊込み方が悪い
b.ピートの炊込む量が少ない
■推定対策:a.直火でピートのみを焚く
b.ピートの量を多くする
②ワインのテイストがする
■推定原因:a.蒸留物の味がワイン
b.冷却が不十分であった
■推定対策:a.直火にする
b.冷却器に水を還流させる
①ピートのテイストがしない
■推定原因:a.ピートの炊込み方が悪い
b.ピートの炊込む量が少ない
■推定対策:a.直火でピートのみを焚く
b.ピートの量を多くする
②ワインのテイストがする
■推定原因:a.蒸留物の味がワイン
b.冷却が不十分であった
■推定対策:a.直火にする
b.冷却器に水を還流させる
前回の改善ポイントは上記であり、改善点をシンプルに認識すると『直接ピートを焚いて、ウイスキーを燻す』、『その工程でしっかりと冷却する』を実践すれば良いだけです。とても簡単な事であり、結構、酔っ払っている状況でもなんとかやれそうです。それでは、やっていきましょう!
ちなみに、今、夜の二時です。こんな時間にピートを自宅で焚いているのは、日本では私だけではないでしょうか...
作る
準備するものは前回と同じです。どのご家庭にもある、ウイスキーとピートのみです。非常にシンプルです。
焚き込む方法も非常にシンプルです。どのご家庭にもある、ピートを焚き込む装置を使用します。今回、ピートを直接焚き込む為、枝付きフラスコにはピートのみを入れています。相変わらず冷却用チューブが水道につなげられない程短いので、ボールに氷を張って冷却することとしました。
それでは、点火!ピートが熱せられて徐々に煙が立ってきました。部屋も徐々に臭くなってきました。後先を考えずにチャレンジできるのが、趣味のいい所ですね。
明らかに、今回はアードベックに近づいた液体になるであろうことは確信が持てます。
スモーキーさを閉じ込める為に、アルミホイルで蓋でもしましょうか。
ある程度焚き込めました。これ以上やると、苦味が出てきそうですのでこの辺で終了します。
試飲
これは、成功ではないでしょうか?!出来上がったウイスキーの香りを楽しもうとすると.......だめ!!
身体が、これは飲んではいけないと拒絶します。しっかりとウイスキーのテイストですので、冷却は成功しています。しかし、ピートよりも、硫黄の香りが強烈にやってきます。やってくるという表現では足りないです。襲われる感じです。
しかし、硫黄の臭いの先には、ピートとスモーキーさは存在しています。今回使用した『カティーサーク』はノンピート系ウイスキーですので、このピート・スモーキーさは紛れもなく、今回の炊き込みによる結果です。それでは、拒絶する身体に無理やり本ウイスキーを入れていきます。
テイストは香りの通り、硫黄臭がきた後に、アードベッグTENよりもかなりきつめの且つ、苦いピートがやってきます。トラウマレベルですが、『大分、『アードベッグTEN』に近づきました。多分しばらく寝かせると、味は落ち着くはずですので、希望を抱いて1か月間寝かせます。
1か月後。飲むのが怖すぎて、写真のピントすら合わせられていないですが、香りは大分と落ち着いています。硫黄臭は嘘のように感じないです。ピートよりは、スモーキーさが強いウイスキーです。テイストは...思った以上に美味しい!
『アードベッグTEN』のような奥深さや甘さはなく、単調な味わいですが50%位は模倣できています。筆者の知能と知識ではこれが限界であります。『アードベッグTEN』のすばらしさを再確認する良い機会でもありました。『アードベッグTEN』は偉大なり。
リンク