【1】知多がどのようなウイスキーか理解できる
【2】各種飲み方でのレビューが分かる
2015年に誕生したサントリーでは唯一のシングルグレーンウイスキー、『知多(ちた)』。ハイボール用に作られ、ほのかに甘くそして軽やかで食事に合わせやすい銘柄です。それでは見て、飲んでいきましょう。
知多について
約11年ぶりとなる2015年にサントリーからリリースされた銘柄『知多』。サントリーでは初めてのシングルグレーンウイスキーであり、3種類のグレーンをヴァッティングすることで、軽やかでありながら、ほのかに甘いウイスキーとなっています。ヴァッティングされるグレーンウイスキーは主に蒸留度合いの違いにより風味が異なっているものが使用されます。
ストレートで飲む場合は味の幅と厚みが無く、またアルコールの刺激が目立ち、乱暴な表現をすると『粗悪品』といった印象を受けてしまいます。しかし、ハイボールにした場合、穀物の甘さ、梨の様なフルーティーさが広がりますが、後味がすっきりしていて飲みやすく、日本食とも相性が非常によいウイスキーになります。自身の印象は残しつつ、しつこくないので、またすぐに恋しく(飲みたく)なります。
サントリーは、『炭酸水との混ざり具合が良く、ハイボールに最適』というマーケティングを行っており、確かにうなづける相性ですが、実はロックでも十分楽しめる銘柄です。ビターさと優しく来る穀物の甘さが、少し丸くなったアルコールの刺激と共に楽しめます。
本銘柄は軽めの味わいですので、シングルモルトしか殆ど飲まない、という方には不向きかもしれませんが、そうでなくブレンデッドウイスキーをメインで飲まれる方は一度試して見る価値はあると思います。
知多蒸留所について
引用元:会社情報 | サントリー知多蒸溜所株式会社 (suntory.co.jp)
1972年にサントリーグループと全農グループが共同で『サングレイン株式会社 知多蒸留所』を設立したのが本蒸留所の始まりです。
サントリーが国内で所有する3蒸留所の内、山崎蒸留所、白州蒸留所は見学等を行っており、ウイスキー好きにとっては身近な存在ですが、本蒸留所は見学等は行っておらず、蒸留器も連続式のみの為、少々とっつきにくい印象です。(私は訪問したことがありません)
しかし、世界のグレーンウイスキーを造る蒸留所の中でも本蒸留所は多種多様のグレーンウイスキーを製造している稀有な存在で、サントリーのウイスキーを陰ながら支えています。本蒸留所のウイスキーは『響』や『角』に使用されており、本蒸留所が創り出すウイスキーが無ければ銘酒が生まれなかったと言えます。
テイスティング
和食等の味付けが薄めの食中酒として、ハイボールで飲むのが一番のお勧めです。食後にロックで軽く1杯も悪くないです。
■ストレート
香り自体は悪くないです。グレーンウイスキーですが穀物の風味を持っています。一方、テイストは、まず粗いアルコールの刺激が来た後に、ビターなバニラ、穀物由来の甘さ、梨のようなフルーティさが短くやってきます。余韻も短く、正直価格と味わいのバランスが非常に悪いです。お世辞にも美味しいとは言えないです。
■少量の加水
少量の加水でもストレートと殆ど大差ないです。若干、更にアルコールの粗い刺激が強まった気がします。
■トワイスアップ
アルコールの粗い刺激が弱くなり、ビターさを持った穀物の甘さがテイストの中心となりました。悪くはないですが、香りは弱くまだ価格と釣りあっている味わいではないと思ってしまいます。
■ロック
ビターさと優しく来る穀物の甘さが、少し丸くなったアルコールの刺激と共に楽しめます。そこまで重いウイスキーを飲む気分ではないけれど満足したいのであれば十分ありです。軽くて、後味もすっきりします。
■ハイボール
穀物の甘さ、梨の様なフルーティーさが広がりますが、後味がすっきりしていて飲みやすく、他の食べ物を引き立ててくれます。本日はぶり大根と一緒にハイボールを飲みましたが、食べ物もウイスキーも両方楽しめます。和食好きにとっては良いです。お刺身、天ぷらと合わせてもokです!
以上、本日はサントリーが造るシングルグレーンウイスキー『知多』を見て飲んで見ました。和食×ハイボールが似合うウイスキーです。