ウイスキー、時々和食

-CHIKURYA WHISKY-

【スコッチ】ザ・マッカラン ダブルカスク12年を飲む・特徴と各種飲み方・評価について

【1】ザ・マッカラン ダブルカスク12年がどのようなウイスキーか理解できる

【2】各種飲み方でのレビューが分かる

 

 シングルモルトのロールスロイスと称賛される、『ザ・マッカラン』。その名前にふさわしい華やかさと上品さを兼ね備えています。本日は、マッカランの良さを十分に堪能でき、且つマッカランシリーズの中では比較的購入しやすい価格帯の『ザ・マッカラン ダブルカスク12年』を見て飲んでいきます。

 

ザ・マッカラン ダブルカスク12年について

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 ウイスキーを嗜んでいる方なら一度は聞いたことがあるであろう銘柄『ザ・マッカラン』。国内において、輸入シングルモルトNo.1であり圧倒的に日本人から支持を集めています。グローバルで見た場合でも、シングルモルト部門ではNo.3の売り上げを誇っている有名ブランドです。

 『ザ・マッカラン』はファンから『シングルモルトのロールス・ロイス』と呼ばれたり、ブレンダーからは『トップ・ドレッシング』と言われるほど、シングルモルトでも、ブレンド用としても高い評価を受けています。

 それでは、なぜここまで高い評価を受けているのでしょうか?理由は数多くありますが、最大の理由として『シェリー樽にこだわりぬいている』からと言えます。それ故に、バランスに優れ、且つ余韻が長く続く上品な仕上がりとなっています。詳しくは、次の『マッカラン蒸留所について』で記載します。

 本銘柄は名前の通り、アメリカ産とヨーロッパ産のシェリー樽で熟成された原酒で造られています。特に、ヨーロッパ産はタンニンが豊富でウイスキーにスパイシーさや余韻を与える重要な役割を果たしますが、近年需要の増加により入手が困難になってきており、マッカランをこの値段で飲めるのも今だけかもしれません。

 香りは、スペイサイドらしい、華やかなフルーティさとモルティ感で心地よいです。他のスペイサイドモルトと比較しても香りに奥行きがあります。テイストも華やかなフルーティーさとスイートさがあり、最後はスパイシーさの余韻が長く続きます。

マッカラン蒸留所について

引用元:The Macallan new Scotch whisky distillery (usatoday.com)

 『本当に、蒸留所?』と思われる方も多いかも知れませんが、上記写真が正真正銘、2018年にオープンしたマッカラン蒸留所になります。マッカラン蒸留所のポットスチルはスペイサイドの中では最小のものですが、それでもこの蒸留所内に36基も設置され、日々稼働しています。

 マッカランの蒸留方法は特徴的で、ウイスキーの多くは2回蒸留しますが、初留(1回目)は1基のポットスチルで行い、再留(2回目)は2基で行う、1:2方式を昔から採用しています。その為、他の蒸留所と比較しても多くのポットスチルが必要となり、手間もかかっています。

 そして、なんと言ってもマッカラン蒸留所はシェリー樽に力を入れており、こだわりは他の蒸留所では真似できないレベル感となっています。スペインのガリシア地方で樽となる原木を自ら選定し、1年近く天日乾燥させます。そして乾燥させた原木を、シェリー酒造りが盛んな南スペインに運び込み、更に1年乾燥させるというコストと手間をシェリー樽に費やしています。そこから、シェリーを熟成させて、その後その樽を使用する訳ですから、ウイスキーの熟成年数も加味すると、樽の製造を始めてからウイスキーが完成するまで約20年近くを費やしていることとなります。マッカラン蒸留所以外では実現できないことです。

 

テイスティング

 加水しても、ハイボールにしてもボディが崩れないので、お好みの飲み方で楽しめる銘柄と思います。後は、好み次第です。

 

■ストレート

 香りは、スペイサイドらしい、華やかなフルーティさとモルティ感で心地よいです。他のスペイサイドモルトと比較しても香りに奥行きを感じます。テイストも華やかなフルーティーさとスイートさがあり、最後はスパイシーさの余韻が長く続きます。

 マッカランシリーズで比較すると、やはり少々若さはありますが、それがスパイシーさと合わさって良い働きをしているとも言えます。私はビターチョコと合わせて飲みたいです。

 

■少量の加水

 口当たりはストレートと比較してより、滑らかになりました。少し、タンニン由来の渋さのようなものも感じ取れます。好みは少し分かれるかもしれないですね。

 

■トワイスアップ

 ボディが崩れませんね。しかも、しっかりフルーティーさとスパイシーさが融合しています。モルトの甘さがよく分かります。

 

■ロック

 まったりして飲みやすいです。後半、スパイシーさがより太く長く来る感じがします。ビターな大人な夜と共にどうぞ。

 

■ハイボール

 華やかさがより開花しました。爽快で非常に好みです。後半はスパイシーさがドライさやキレの良さに変換されて飲み飽きない1杯となっています。

 

 以上、本日は『ザ・マッカラン ダブルカスク12年』を見て、飲んで見ました。庶民の私ではロールスロイスは買えませんが、ロールスロイスを飲むことはかろうじて出来ます。シェリー樽の需要の高まりから、本銘柄もいつまで販売されるのか気がかりですが、一度、ロールスロイスを飲んでみてはいかがでしょうか?