【1】アバフェルディ12年がどのようなウイスキーか理解できる
【2】各種飲み方でのレビューが分かる
デュワーズの原酒確保の為に造られた、アバフェルディ蒸留所。本蒸留所で製造する『アバフェルディ12年』は昔ながらの製法を継承して製造しており、上品でバランスに優れています。本日は、そんな本銘柄について見て、飲んでいきたいと思います。
アバフェルディ12年について
ハイランドのシングルモルトであり、その中でも伝統の製法を重んじて製造された『アバフェルディ12年』。ハイランドモルトは地域的特色を一言で表すことはできないですが、上品でフルーティーな銘柄が多い傾向にあります。ハイランドモルトについて詳しく知りたい方は以下リンクを参照ください。
chikurya-whisky-tokidokiwasyoku.com
本銘柄は、特に発酵においてこだわりを持っており、昔ながらの木製の発酵槽で約70時間もかけてじっくり発酵させます。通常は40時間前後が多い為、蒸留所の発酵に対する強い思いを感じます。この長時間かけて発酵することにより、はちみつの様な甘い風味が生まれます。
本銘柄を飲まれた方は感じられたと思いますが、はちみつのような自然由来の甘みを感じるのが最大の特徴であり、まろやかで上品さを感じます。そしてその奥に、若干のスパイシーさと柑橘系のテイストがほんのりします。『ああ、育ちがいい銘柄だなぁ』としみじみ思います。ウイスキーを飲み始めたばかりの方や、癖の少ないウイスキーを好まれる方はおそらくお口に合うのではないでしょうか。12年ものにしては、比較的価格もリーズナブルです。
アバフェルディ蒸留所について
引用元:A Visit to Aberfeldy Distillery (and 12-year-old single malt review) – Whisky Reviews
デュワーズの原酒を確保する為に、造られたアバフェルディー蒸留所。ジョン・デュワー氏によって1896年に創業され、生産自体はその2年後に開始されました。
場所は所謂、ハイランド呼ばれる地域に位置し、当時は交通の便が良く、良質な仕込み水が確保できることから、この地が選ばれたと言われています。また、デュワー氏の出身の地であることも、この地が選ばれた大きな要素です。
仕込み水は、蒸留所の近くを流れる『ピティリー川』の水を使用しており、この地には現在は閉鎖してしまっていますが、ピティリー蒸留所もありました。
引用元:Tour of Dewar's World of Whisky at their Aberfeldy Distillery in Scot… (slideshare.net)
現在のアバフェルディ蒸留所のオーナーはバカルディ社であり、バカルディ社がオーナーになってからは、積極的に蒸留所に観光客を誘致しています。一例として、『Dewars world of whisky museum』をオープンさせ、多くの観光客が訪問しています。特に、アメリカにおいては、人気NO1.のスコッチウイスキーであり、アメリカからの訪問が急増しているのだとか。
テイスティング
流石、デュワーズの原酒!安定感があります。特にストレートか加水がおすすめです。他のどの飲み方でも対応できる優秀な銘柄です。
■ストレート
香りはハチミツとリンゴの様で、とても穏やです。最近アイラ系を多く飲んでいたので、特に穏やかに感じます。テイストは、甘味・辛味・酸味のバランスが完璧です。口に含むと、はちみつのような甘みが来た後、すかさずスパイシーさとリンゴのようなフレッシュさがきます。こりゃ、アメリカで人気があるわけだ。
■少量の加水
香りがよりフレグラントになりました。テイストも、ストレートと比較して甘みが増してより飲みやすくなりました。女性の方でも飲みやすいく、ウイスキーに興味がある方は、アバフェルディ加水から始めると今後長く、ウイスキーライフを楽しむきっかけになるかもしれません。
■トワイスアップ
トワイスアップでもバランスは崩れません。自然の優しい甘みが口に広がります。
■ロック
アルコールの刺激がかなり抑えられ、凝縮された甘みに変わりました。香りは大分抑制されましたが、甘みを重視される方は楽しめると思います。
■ハイボール
優しい甘さのハイボール。今まで飲んだハイボールの中でもTOP5には入る優しさです。
以上、本日はデュワーズのキーモルトとなっている『アバフェルディ12年』について、見て飲んで見ました。流石!と思える安定感と品質の高さです。