ウイスキー、時々和食

-CHIKURYA WHISKY-

【アイリッシュ】ブラックブッシュを飲む・特徴と各種飲み方・評価について

【1】ブラックブッシュがどのようなウイスキーか理解できる

【2】各種飲み方でのレビューが分かる

 

 アイリッシュの中でも、勢いがあるブッシュミルズ蒸留所。本日は、素材にこだわり、アイリッシュブレンデッドの地位を現在進行形で作り続けている、ブラックブッシュについて見て、飲んでいきたいと思います。

 

ブラックブッシュについて

ブッシュミルズ ブラック カートン付き 700ml 40% [並行輸入品]

 もものような果実感とモルト本来の香りや味を存分に楽しめる『ブラックブッシュ』。モルト感を存分に味わえる理由は、ブレンド比率がモルト80%、グレーン20%程と、他のブレンデッドと比較して、圧倒的にモルト率が高い為です。

 また、果実感はシェリー樽によるものであり、安いシェリー系はゴムっぽい人工的な香りがしやすい傾向にありますが、本銘柄はそのようなことは一切なくシェリー由来の果実感を存分に楽しめます。

 口に含むと、もものような果実感と共に、スパイシーさとドライフルーツ感、そして素朴で上質なモルト感がきます。それに加え、アイリッシュならではのオイリー感が更に飲み心地を一段上げています。コストパフォーマンスは非常に高く、一度は試して損はないアイリッシュウイスキーです。

 基本的には、ストレートまたはロックが本来の味わいを最も理解できると思います。

 

ブッシュミルズ蒸留所について

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引用元:北アイルランドのオールド・ ブッシュミルズ蒸留所、400年以上の歴史を感じよう|TapTrip 

 諸説ありますが、世界最古の蒸留所として有名なブッシュミルズ蒸留所。創業年は当時のイングランド国王であったジェームズ1世から蒸留所免許を賜った1608年。ブッシュミルズ蒸留所は1885年に一度、火災により焼失しており、現在の蒸留所は再建されたものになります(上記写真)。この蒸留所で原料の処理~ボトリングまで一貫して行われており、伝統を大切にしながら高い品質を保っております。

 特に、アイリッシュは他のウイスキーと比較しても、消費量が低迷する苦しい時期を長らく歩んできており、本蒸留所も例外ではありませんでした。しかし、実直に品質の高いウイスキー造りに一貫して取り組んできており、低迷期から比較すると3倍以上の消費量を現在では確保しています。そして、その人気は更に勢いを増しています。

 ブッシュミルズ蒸留所は北アイルランドに位置し、北アイルランドの人々の暮らしになくてはならない存在となっています。それが良くわかる例として、ブッシュミルズ蒸留所誕生400年を記念して、旧ブッシュミルズ蒸留所が描かれた紙幣が発行されました。

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引用元:10ポンド券(アイルランド銀行発行 2019年発行) < 北アイルランド < 海外通貨 < 文鉄・お札とコインの資料館 (buntetsu.net)

 

テイスティング

 お勧めは、ストレートです。香りだけでも、『いいウイスキー!』という事がわかる位、上品で曇りのない感じです。

 

■ストレート

 上記では分かりやすく『もも』と表現しましたが、もものような、すもものような、アプリコットもような単一ではなくもう少し奥深い果実感を感じます。味も、果実の優しい甘さと若干のスパイシーさがあり、アイリッシュならではのオイリーさがデザート感を演出しています。本当に美味しい。

 

■少量の加水

 ストレートでの香りが相当良いので、加水したからといって香りがぐんと更に開いたかと言われるとあまり感じません。個人的な味覚なのかもしれませんが、加水したことでアルコールのアタックが若干強くなった感じがします。正直、ストレートの方が本銘柄の良さが理解できます。

 

■トワイスアップ

 モルト感をより強く感じるようになりました。これはこれで美味しいです。

 

■ロック

 モルト優勢の上品な果実を感じます。ストレートで果実感を重視するか、ロックでモルト感を重視するか、好みは分かれそうです。しかし、両方最適な飲み方です。

 

■ハイボール

 香りも良くておいしいです。美味しいですが、やはりストレートやロックの方がリッチ感を感じます。

 

 以上、本日は『ブラックブッシュ』でした。全く誤魔化さず実直に造られたからこそ、本銘柄の味わいと完成度があると思います。コスパも良いので、是非一度お試しあれ。

 
 また、アイリッシュの理解を深める上で、押さえておきたい銘柄を以下にまとめております。是非、参考にしてみて下さい。