【1】ウイスキー造りの工程である、『発酵』について理解できる
【2】『発酵』の工程について理解できる
ウイスキー造りにおいて、『マッシング(糖化)』の次の工程になる『発酵』。『ファーメンテーション』と呼ぶケースもあります。本日は本工程がどのようなものなのかについて詳しく見ていきたいと思います。
前工程の『マッシング(糖化)』について詳しく知りたい方は以下リンクを参照ください。
chikurya-whisky-tokidokiwasyoku.com
ウイスキーの主な製造工程について
ウイスキーは世界中で製造されていますが、どのような種類のウイスキーであっても”ウイスキー”と名前が付いているものは、以下の工程を経て造られます。
・糖化(マッシング)
・発酵(ファーメンテーション)
・蒸留(ディスティレーション)
・熟成(マチュレーション)
工程をより細分化することは可能ですが、まずは上記の各工程を理解することでウイスキーの楽しみ方に深みがでると思います。好きな銘柄が上記工程でどのような工夫やこだわりを持っているのかを知れば、きっと今まで以上にお気に入りの銘柄を好きになれると思いますよ。本日は上記工程の中でも『発酵』について詳しく見ていきたいと思います。
『発酵(ファーメンテーション)』について
引用元:Undiscovered Scotland: Making Malt Whisky: The Washback
『発酵(ファーメンテーション)』とは、糖化の工程で生成した麦汁に酵母を混ぜてアルコール発酵を行う工程の事を言います。
蒸留所によって発酵方法は異なり、蒸留所毎、銘柄毎に味の特徴に差がでる要素の一つです。一般的に、発酵時間が短いと重い風味のウイスキーとなり、発酵時間が長いと軽くすっきりした風味のウイスキーになると言われています。
使用される酵母についても蒸留所や銘柄によって異なりますが、ウイスキー造りでは『ディスティラリー酵母』というウイスキー造り専用の為に開発された酵母を使用するケースが多いです。
ビール造りでも大枠では同じ工程ですが、1点大きく異なる点があります。ビール造りでは酵母以外の菌が大敵であり、麦汁を一度沸騰させてから酵母を混ぜて発酵をさせます。一方ウイスキー造りでは蒸留工程で殺菌できる為、発酵段階では麦汁の沸騰はさせません。その為、ウイスキー造りでは酵母以外の微生物も活発に活動し、深みのある味わいになる傾向にあります。
『発酵(ファーメンテーション)』の工程について
②酵母の投入
③発酵