【1】一般的な氷の種類が理解できる
【2】自宅でウイスキーを楽しむ為の氷の一工夫が理解できる
ウイスキーをより楽しむうえで、銘柄や飲み方にこだわると同じ位、適切な氷を選択することが味の違いに直結します。たとえば、同じ銘柄、同じ飲み方をしていても、バーと自宅では味が違うな...と経験された事は無いでしょうか?当然、プロの技や雰囲気等の違いによるものも大きいですが、実は適切な氷を選択することで、グッとバーの味に近づける事ができます。それでは、本日は氷について見ていきます。
氷の主な種類について
ブロック・オブ・アイス
『ブロック・アイス』と呼ばれる場合もあります。写真のように非常に大きな氷の塊であり、1kg以上あるものを一般的に『ブロック・オブ・アイス』と言います。このサイズがご家庭にあるケースはまれですが、結婚式会場やホテルで使用されることが多いと思います。
ランプ・オブ・アイス
ブロック・オブ・アイスを砕いてロックグラスに入る程度の大きさ、5~7cmにしたもの。主にウイスキーの『オン・ザ・ロック』で使用されるケースが多い。また、皆さんがご想像される通り、バー等のお店で注文した際には、丸い形状をしているケースが多い。その理由は丸い形状が最もウイスキーとの設置面積が少なく、ゆっくり氷が解ける為、ウイスキーの味の変化をゆったりと味わえる為である。特にオン・ザ・ロックを自宅で飲む場合、氷の選択によって大きく味に左右される。
キューブド・アイス
引用元:アイスキューブ、 ジャックダニエル、 アルコール、 缶、 ウイスキー、 飲み物、 飲み物、 氷、 広告、 黒、 HDデスクトップの壁紙 | Wallpaperbetter
1辺3cm程度の大きさの氷。最も汎用性が高く、お酒の用途ではオン・ザ・ロック、ソーダ割り、カクテル等幅広く使用される。バー等のお酒専門以外(居酒屋やファミレス等)で、お酒を注文すると殆どの場合、『キューブド・アイス』が使用されていると思われる。
クラックド・アイス
ピックで3~4cm程度に粗めに砕いた氷。バー等のお酒専門店では最も良く使用される氷。ウイスキーではどのような飲み方にも対応できる氷となっている。一般的にスーパーやコンビニ等で販売されているのもこのクラックド・アイス。
クラッシュド・アイス
文字通り、潰された氷のこと。一般的にはカクテル等で使用されるケースが多い。ウイスキーでは『ミスト』と呼ばれる飲み方になる。作り方は簡単で、グラスいっぱいに『クラッシュド・アイス』を入れてウイスキーを注ぐだけ。
自宅でウイスキーを楽しむ一工夫について
氷が重要な理由について
ウイスキーにおいて、氷の意義は『楽しみ方の幅を広げる』ことになります。今回は良い氷を使用する意義の大きいオン・ザ・ロックの飲み方について考えたいと思います。
近年NAS(いわゆるノンエイジ)や熟成期間が短いものも比較的飲む機会が多くなってきたと思います。NASや熟成期間が短いものはそれはそれでよい点も沢山ありますが、一般的にはアルコールの角が立つ(アルコールの主張が強い)ものが多いのも事実です。そのような場合、ストレートではなく加水やロックで本領を発揮する銘柄も多く、特にオン・ザ・ロックで飲むと味がマイルドになり、且つ氷が解ける過程による味の変化を楽しめ、一段ウイスキーを奥深いものにしてくれます。
では、氷だったら何でもよいのか?と言われると半分同意で、半分同意できません。確かに普段飲む分には自宅の製氷機で作られた氷でも良いのですが、不純物が多く、溶けるスピードが速い為、若干水っぽいウイスキーとなってしまいます。
自宅で簡単にできる比較的おいしい氷の作り方について
それでは、普段飲む分の氷は毎回買う必要があるのか!と思われるかもしれませんが、自宅で美味しい氷を作る工夫ができる点もございます。その他も方法は多数ありますが、実体験で効果が高かった2点に絞って解説します。
ミネラルウォーターを使用する
水道水はどうしても不純物が多く含まれています。自宅の氷が濁る原因はこの不純物によるものです。不純物が含まれている場合、溶けるスピードが速くなり、雑味につながりやすくなります。その為、ミネラルウォーター、その中でもミネラルの少ない軟水がお勧めです。水道水を使用する場合は沸騰させると雑味の少ない氷に仕上がります。
凍るスピードを遅らせる
100円均等で販売している氷の型を購入し、冷凍庫に入れる前にタオルで巻くことで、凍るスピードを遅らせます。こうすることで、氷に気泡が入りにくく比較的透明度のある氷となります。
自宅で簡単にできる本格的な氷について
上記の方法で比較的美味しい氷は作れますが、どうしても限界はあります。そこで登場するのが、本格的な氷が作れる製氷機です。こちらも多種多様のものが販売されていますが、最もコスパと出来上がりの質のバランスが良かったのは以下のドウシシャのものになります。ゆっくり凍らせ、不純物を取り除く工夫がされており、かなり純度の高い氷が作れます。
こんな感じの仕上がです。
以上、本日は氷について見てみました。