【1】アイラ・モルトウイスキーの銘柄の一例を知れる
【2】筆者が好きな銘柄が垣間見える。(自己満)
筆者のお勧めのアイラ・モルトウイスキーを勝手に紹介していきます。
ウイスキー探しは良きパートナー探しと同じで相性なので、ランキング付け等はせず、順不同で紹介します。それではいってみましょう!
アイラ・モルトウイスキー
■ボウモア No1
1779年の創業を開始し、アイラ島では最古の蒸留所が作るウイスキー。自家製麦芽に拘っており、約40%が自社のフロアモルティングとなっている。
スモーキーさを表すフェノール値は約25~30pp程であり、アイラ・モルトウイスキーのスモーキーさを持ち合わせながらも、アイラ・モルトの中では中間的な立ち位置。
アイラ島の蒸留所の特徴として、北部は軽め、南部は重めのウイスキーを造っている特徴があり、ボウモア蒸留所はその中間に位置します。
爽やかな塩味とスモークの香りの中に、甘い香りがあるのが特徴。味もレモン系の味わいが広がり、その奥にミントのような爽やかさがあるように感じる。私は、夏にハイボールで飲むのが特に好き。
■アードベッグTEN
私のアイラ・モルトウイスキーの始まりとなったウイスキー。遡ること、大学生。謎に¥5,000を握りしめ、買える一番高いうウイスキーを買ったときに出会った銘柄。当時は、ウイスキーというものは殆ど知らず、スコッチとは何ぞや、アイラなんて聞いたこともないという状況でした。ただ、買える一番高いウイスキーを買ったというだけでした。
しかし、飲んでみてびっくり!どう味わってもおばあちゃん家で飲んだ『正露丸』の味しか当時の舌ではしなかった。しかし、同時にウイスキーをもっと知りたい!!と思った一杯であった。
飲むと非常にスモーキーさ、ピート香、ヨード香、たばこ?香とスパイシーな味わいであるが、その後バニラのような余韻が残る。いろいろなウイスキーを飲んで、アードベッグに戻ってくると、その奥の深さに痛感させられる。
■ラフロイグ セレクトカスク
アードベックTEN同様、アイラらしい、ピート香がムンムンに漂う、自己主張の強い銘柄。ボウモアを飲んでみて、もう少しアイラらしいものに挑戦してみたいと考えるのであれば、この銘柄がお勧め。ライフロイグの中でもこのセレクトカスクはフレッシュな甘さがあり比較的、ピート香を楽しめるように配慮?されています。挑戦しても楽しめる余地は十分にあります。この銘柄がいける!!となるのであれば、次は『ラフロイグ10年』も楽しめるかも?!
■キルホーマン マキヤーベイ
比較的最近の2005年に誕生した蒸留所で造られている銘柄。ヘビーにピートを焚きこんだモルトを使用しており、こちらもTheアイラという香りと味。3~5年熟成した原酒をヴァッティングして造られている。アードベッグよりも辛く、ピート香は同レベル。(少しBBQの様な香りがする。)そして、最後にレモンの様な味がする。
■カリラ12年
香りはピーティではあるが、アルコール刺激は熟成の中でマイルドになっており且つ、フルーティーでアイラの中では繊細さを感じる銘柄。アードベッグは男性的と表現するのであれば、このカリラ12年は女性的と表現できるかもしれない。きっとアイラ美人に違いない。
■ラガヴーリン16年
アイラ・モルトウイスキーの中では、最もテイストがリッチ。その上、非常にスモーキー、ピーティであるものの滑らかな舌触り。チュコレートの余韻がまた心地よい。アイラ系を好まれるのであれば、是非飲んで頂きたい銘柄。個人的にはストレートまたは、少量の加水がお勧め。
なぜここまで滑らかなテイストになっているかというと、蒸留工程に非常に長い時間を掛けている事が大きな要因と思われる。約初留に5~6時間、再留に10時間を掛ける。その他の工程も非常に丁寧に時間を掛けて育て上げられている。
■ブナハーブン12年
アイラの中では、比較的新しい蒸留所であり、良くも悪くもアイラっぽくないものの(製法もピートを焚かない)、他のウイスキーにはない上品さがある一品。日本人は好きな方が多いのではないかなと思う程、優しい味わいであり、黒糖のようなしつこくない甘さの中にスイートさがある。
■ブルックラディ
こちらも良くも悪くもアイラ・モルトウイスキーの特徴は少なく、フルーティーでかつスイートな一品。香りは牧草地帯の草原のような香りの中に、青りんごっぽい爽やかな味が広がります。ピート香はかすかに感じる程度。
『雨季には樽はどんどん潮風を吸い込んでいく。そして夏期になると、今度はウイスキーがそいつを内側からぐいぐいと押し返す』(村上春樹 もし僕らの言葉がウイスキーであったなら)という言葉がふさわしい程、かすかにではあるが、潮風を取り込んだ形跡を感じる味わい。
以上、勝手にアイラ・モルトウイスキー紹介コーナーでした。皆さんのお勧めの銘柄も是非教えてくださいね。